ワンダラスマジック (SFC) 女の子RPGレビュー
試練を乗り越え 少女は優しくなる
1993年:スーパーファミコンで発売
スピーディな展開の本格的RPG
〜ワンダラスマジックの世界〜
その昔、イーリアス大陸で繰り広げられた、
女神シュレルと悪の魔術師イヴァスの戦いは女神の勝利に終わった。
しかしイヴァスは復活のカギを魔法使いの一族に潜ませていた。
そして数百年後、そのカギを握るひとりの魔法使いの少女が誕生した。
― はたして彼女の運命は ―
長年にわたる、イヴァスと女神の戦いに終止符が打たれるのか?
16歳になった少女フィーリスは、行方の知れない父を探すために旅立つ。
これから待ち受ける過酷な運命を知らぬまま・・・
気をつけろ、このゲーム、かなり厄介なやつだ。
【レビュー採点】
味のあるグラフィックが魅力的+20点 西洋ファンタジーらしいイラストが素敵。サイズが小さいですが。 ただし登場人物が老人ばかり。 魔法使い65歳、騎士54歳、ドワーフの双子60歳・・・・・ 16歳の主人公が唯一のヒーラーなので、老人介護みたいだ。 魅力的なキャラクターはあまりいない。 印象に残るキャラは、長の家にいる幼女のバチカくらい。 シナリオはよくわからない表現が多いが、王道といった感じ。 女の子主人公という点は、あまり生かされていません。 カギを握ると予想していたリスちゃんは出番なしでした・・・ |
擬似リアルタイム4方向バトル+10点 これが問題だ。 はじめのうちは何が起こっているのかわからないほどだ。 まず、"コマンド"がない。さらに、"テキスト"がない。 この簡略化されすぎた戦闘システムにATBシステム搭載。 説明書がないと何もできないので要注意。 リアルタイムRPGといえば、特許を取得したFFが有名だが これは全く違うアプローチなので比較のしようがない。 さらに追い討ちをかけてくる4方向バトルシステム。 常に敵に囲まれてしまうのだ。やりごたえあるぜ・・・ |
あらゆるシステムを簡略化+10点 フィールドは地図上をカーソル移動で指定して移動。 街の中もカーソル移動なので、ちょっと物足りないと感じるかも。 状態異常も簡略化。HPバーの色で状態異常を判断する。 これも説明書がないと、何の状態異常なのか一切わからない。 ダンジョンはクォータービューだが実にシンプル。 ワープ・罠・カギのかかった扉、このあたりはわかりやすい。 全体的なシステムの感想は、簡略化というより雑です。 これだけ無駄を省いておきながら、なぜか通貨が2種類ある。 これは何の意味があったのか・・・ |
総評:40点 かなりとっつきにくいRPG。 どうしてもやりたいなら動画で戦闘の操作を見てね。 他のRPGにはない独特の戦闘システムはかなり未完成。 斬新な戦闘システムに挑戦した点は評価したいです。 中身は薄いですが、BOSS戦の難易度が高いので、 ぬるいRPGが嫌いな方なら熱中するかも。 とはいえ、地道なLV上げが面倒なのでオススメはしない。 リアルタイムバトルも、FF系のATBとは毛色が違うので、 やはりオススメできないかなぁ・・・ |
【プレイ感想】
かなり玄人向けRPG。なんでこんなにもクセの強いシステムのゲームを、かわいい女の子主人公にしてしまったのか。
いい雰囲気が漂うパッケージに騙されてしまった人はご愁傷様です。
私は1000円ちょいで購入しましたが、かなりいい状態でした。
箱傷みなし、カセットを包むビニールも入ってました。
ってことは『もしや未開封の新品じゃね?』 と思っていたが、セーブデータが残ってた。
Oh...まなみちゃん LV1でやめてるぜ(´・ω・`)
かわいそうに・・・多少ゲームが好きでも、幼少期にこのゲームを定価で買っってもらった人はトラウマだね。
そりゃそうよ。オープニング終わったらLV1で投げ出すわ。
女の子にこのゲームは無理!
ただ勘違いしないでほしいのは、決して単なるクソゲーではない、ということだ。
それではゲーム内容をご紹介します。
主人公は金髪ガール16歳フィーリスちゃん
フィーリスの母はすでに他界。父は物心がつく前に行方不明。
彼女は不思議な力で傷を癒すことができ、生まれ故郷の村で薬屋を開いていた。
そして16歳の誕生日・・・父を探しに行くために都へ旅立ちます。
ここでオープニング(ショボい)。
さっそくセーブをすませたら、いきなりダンジョンだ。
初の戦闘でいきなり挫折、わけわからねえ!説明書を熟読します。
なんとなくわかったので森の中を歩いていると・・・
ふつうの女の子でいたいの ☆<(ゝ。∂)
キタキター!これぞ女の子主人公RPGじゃ!!
・・・しかし、ここで衝撃の展開。唐突におじいちゃんが怒って消えます。
急すぎて意味がわからない、どこを探してもおじいちゃん不在だし。
敵との戦闘は1人ではかなり厳しい。瀕死状態になったのでヒール魔法で回復しようとすると・・・
「その力こそ 女神から さずかった 魔法使いの力なのじゃ!」
いやいや、ヒールは回復魔法だろうが。ステルス解除できるなんて聞いたことねえよ。
やべえ、ワンダラスマジックの世界観、やべえぜ。
ジジイが復帰して、無事に都へ到着。さっそく魔法の勉強をするために、シーラ先生の試練を受けます。
ダンジョンの最奥で"魔法の源"のクリスタルを入手して戻ろうとしたら・・・
町を出たとたんに唐突なBOSS戦!
セーブしてなかったし、ドラゴンが超絶強いので、負けイベントだと思ってビール飲んでくつろいでたら・・・
-GAMEOVER-
まじか。どこからやり直しやねん。このゲーム舐めてた、久々に本気モードスイッチ入れるぜ!!
まあ私が本気になれば、序盤のBOSSなんて楽勝だ。
・・・というわけにはいかず、町の中で帰る最強装備が入手できるまでお金稼ぎ&レベル上げ。
なんとかBOSSを倒してシーラ先生に会いにいくと・・・先生は逃走していました。
どうやらドラゴンを召喚したのはシーラ先生らしい。
なにやら雲行きが怪しくなってきました。
〜ここからオッサンたちの活躍がはじまる〜
ヨボヨボおじいいちゃん!角刈りおっさん!ヒゲモジャ双子おっさん!
老体に鞭打って戦います。フィーリスちゃんは介護に大変。
女の子は?かわいい女の子は出ないんですか!?
幼女が登場したと思ったら、とんでもねえガキだ。
「ほしがでるまで おはなししてよ! ほしがでるまで おはなしきかせて!」
この面倒くせえ幼女:バチカ、エンディングのイラストにも登場するトンデモ幼女。
「女はイヤだよ! あたいは女は すきじゃない!」
バチカの願いが叶ったのか・・・中盤でまさかの主人公離脱イベントへ。
フィーリス離脱で老人パーティに。平均年齢50歳くらいです。
一刻も早くフィーリスちゃんを救出しないと、モチベーションが低下してしまうぞ!
― なんだかんだあってラスボス ―
強いわ・・・LV30では無理っぽい。LV35まで上げて再挑戦。10回くらい頑張ってようやく撃破です。
ラスボス戦は運だな。硬直という全体攻撃がキツい。
回復役のフィーリスが硬直を回避できれば、けっこうあっさりと倒せました。
ぶっちゃけ、そんな面白いゲームではないと思います。
でもクリアした時の達成感はハンパないので、ストイックなそこのあなた!ぜひ一度お試しあれ。
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