オズの魔法使い-Rung Rung-【PS】 女の子RPGレビュー
童話の世界ヘ旅ヲサセヨ
オズの魔法使い-AnotherWorld-ルングルング
2000年:プレイステーションで発売
名前だけなら誰もが知っている「オズの魔法使い」のゲーム化作品。
原作に最も忠実なオズ作品がコレ。マイナーですかね?でも名作です。
不思議な国"オズ"に迷い込んだ
かわいい女の子ドロシーと愛犬トトの
心温まるファンタジー作品
敵との戦闘!というRPGではなく探索メインのアドベンチャーです。
物語を盛り上げるイベントの数々を、ベテラン声優が盛り上げます。
お楽しみ下さいませ。
オズの魔法使い〜The Wonderful Wizard of Oz〜の歴史
「オズの魔法使い」とは、1900年に出版された人気の近代童話です。
カンザス州の田舎の少女"ドロシー"が経験する不思議なお話・・・というのは有名ですね。
万人に愛された作品ゆえ、映像化も数多く存在します。
1939年のミュージカルでは、楽曲「虹の彼方に(Over The Rainbow)」が誕生します。
歴史は風化されることなく、1974年にブロードウェイにて上演、1978年にはミュージカルの映画化を果たします。
1986年にはディズニー製作での"Return to Oz"が、ファンタジー映画としてオズの世界をリアルに再現されました。
同じ時期には、日本でアニメ化を果たし、数多くの人がオズの魔法使いにふれることに。
さて、そしてゲームの登場です。
有名な作品にも関わらず、オズの魔法使いのゲームはあまり出ていません。
もちろん、キャラを参考にしたり、ストーリーの一部を取り入れていたりするものはいくつかあります。
よって、「オズの魔法使い」のゲーム作品は、本作の「ルングルング」、「RIZ-ZOAWD」の2作品くらいです。
「ルングルング」はオズの魔法使いが出版されてから、節目の100年目の作品です。
オズの歴史に本作が語り継がれることは・・・おそらくないでしょう。
そして、2013年。「オズ はじまりの戦い」
サム・ライミ監督による映画が絶賛上映中です。
おっといけない、映画の宣伝をしてどうする。ゲームを紹介しなくては・・・。
【ゲームのレビューが目的ですよ!】
1.原作を生かした物語+30点 このゲームのジャンルは、説明書を含め記載が見当たりません。 しいて言うなれば、「ファンタジーアドベンチャーRPG」という感じです。 ここまで原作を忠実に作られた童話作品はめずらしい。 原作を知らない人も、オズが大好きな人も、安心して遊べます。 もちろん主人公はドロシー。 声優は、カードキャプターでおなじみの丹下桜さん。 愛犬トトは・・・本当に犬かな。 カカシ、木こり、ライオンの仲間も健在。 ドロシーたちは仲間と支え合い、黄色いレンガ道を進みます。 ボリュームもそこそこあり、全8章とやり応えも十分。 OPムービーとのギャップを耐えれば、必ずオズの世界に浸れます。 |
2.愉快なキャラクターたち+20点 シンプルだからけっこうかわいい! 個性あふれるキャラクターがたくさん登場します。 OP後すぐに現れる、北の魔女ノルテが楽しい世界観を引き立てます。 おそらく、鼻唄のメロディはアドリブでしょう。さすがベテラン声優。 3.作業感を感じさせないシステム+20点 基本はアイテムの入手→合成がメインなのだが、作業ゲーにはならない。 そのあたり、小さいお子様でも遊べるように工夫されています。 色々と楽しいシステムが徐々に開放されていくのがうれしいところ。 また、漢字のテキストは少なめにしてひらがな表記になっていたりと、 低年齢層向けに作られた工夫の数々が垣間見えます。 |
4.ミニゲームの数々+10点 かわいらしい、ミニゲームもいくつか用意されています。 これがいいアクセントになっていますね。 BGMがないエリアに音楽の花を植えるのも、女の子らしくていい! 本当にほのぼのするRPGです。 5.凝縮されたオズの国+10点 よくよく考えてみると、オズの国は少ないエリアで成り立っています。 だけど飽きない。ボリュームもある。最終章はおまけも豊富ですよ。 6.最後に待っていたアクションRPG+10点 敵との戦闘!という熱い展開はないと思っていたら・・・。 最後の最後まで、飽きさせないゲームでした。 |
総評:100点! ごちそうさまでした。 小さなゲーム会社での製作で、ここまで愛情を注いでくれたら文句なし。 BGMをもうちょっと頑張っていたら120点あげてもいいくらい。 「オズの魔法使い」は、先にDSの"RIZ-ZOAWD"をプレイ済みでしたが、 比較にならないくらい"ルングルング"が上(ただしグラフィックは完敗)。 童話原作ゲームとしてもトップクラスだと思います。 ターゲット:完全に女の子 対象年齢:5歳〜、お子様の教育にもぴったりのゲーム サム・ライミの映画も見たくなりました。 |
【プレイ感想】
総プレイ時間のカウントは、最終章のおまけを含めて25時間くらいでした。
序盤のおくびょうライオン出現方法がノーヒントで戸惑ったが、しっかり話を聞くことが謎解きのポイントです。
完全原作ストーリーではなくオリジナル要素もあるが、全体の流れは実に忠実に再現されていました。
さて、ではゲームの一部をご紹介。
〜かわいらしく生まれ変わったドロシー〜
まぁかわいい。
映画のオズとかはオバサンが主役だったりしますからね。
ドロシーは水色ワンピのイメージが大きいですが、ピンクドロシーもステキです。
原作設定は17歳ですが、ルングルングは10歳くらいと考えてプレイするといいかな。
「知恵」を求める〜カカシさん〜
脳みそカラッポのカカシさんは、謎解きの要。
話術も饒舌で、南の魔女との口ゲンカもなかなかの見もの。
風船にのってドロシーを助けにくるなど、チームドロシーの司令塔です。
「心」を入れ忘れた〜木こりさん〜
裸の大将ばりの「〜なんだな」口調の木こりさん。
心はないが、ボケる余裕は持ち合わせている。
意外とイベントでの登場も多く、トリオの中では出番が多めです。
「勇気」が欲しい〜ライオンさん〜
トリオの中で唯一、特殊なスキルを持っているのがライオン。
ドロシーはアイテムを20個までしか拾えない。だがライオンを連れていればいつでも自宅に運んでくれます。
だから普段はライオンばかり連れて行くことに。
そのせいなのか?ライオンはイベントでの活躍が本当に少ない。
仲間に出会ったら、いざ!カンザスへ帰る方法を探すべく、エメラルドの都へ!
しかし願いを叶えてくれるはずのオズマ姫が、何者かによって石化にされてしまっていました。
こうして、心優しいドロシーは、オズの国を救うために冒険の旅に出るのでした。
ここまでがプロローグ
全部で8章の心温まるストーリーで構成されています。
ここから先は、上記の動画をご覧いただき、興味を持ったなら中古ショップで探してみてください。
出荷本数は少ないと思うので、店舗で探すよりネット販売での購入をオススメします。
自分のことよりも、みんなのことを思いやるやさしいドロシーちゃん。
まさに、女の子のためのRPG!カワイイ娘ニハ旅ヲサセヨでは、自身を持ってお送りできる名作です。
〜おまけ〜
おや?オズマ姫がお困りのようです。
どうやらドロシーのニセモノが現れて困っているみたい。
どっちが本物なのかなぁ?
本当に見分けがつかないのかな・・・?
エンディングは、みんなとの別れから、銀色の靴のかかとを三度鳴らし願いを叶える名シーンとともに。
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