カワイイ娘ニハ旅ヲサセヨ

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ゲーム日記:倫敦精霊探偵団 Episode.2

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ゲーム日記:倫敦精霊探偵団 Episode.2

~前回までのあらすじ~

蒸気機関の発達で、急激に変わりつつある19世紀ロンドン。
英国の誇る天才私立探偵エヴァレットに見出され、
少年探偵(見習い)として倫敦を走り回る主人公。
同じ境遇の孤児”相棒”と一緒に、事件解決に挑むのだが…
19世紀の倫敦を舞台に、ノスタルジックな冒険が始まった。

エヴァレット先生「昨日の依頼人の娘さんだよ。名前はアリエス君だ」

今日はきっと厄日だ。

第二話 ~倫敦の笛吹き男~

探偵先生の見習いとしてではなく、はじめて自分の手柄で事件を解決することができた翌朝・・・
まさか、あの女の子がウチの探偵事務所に入ることになるなんて。
先生も女の子に甘いんだから。
この女の子は先生のことが好きなだけで、きっとマジメに探偵業に向かい合うつもりなんてないさ。


でも、先生だけじゃなくて、早くも大家さんにまで気に入られた様子。
先生は「仲良くするように」って言ってたけど、相変わらずの高飛車ぶり。
ボクの先輩としての立場が・・・

でもまぁボクは、一人前の探偵を目指して、今日も必死に駆け回るだけだ。
怪人スペクターの事件が解決したばかり。
それなのに、今度は子どもの誘拐事件が相次いでいるという。

「その事件 わたしたちで解決しましょうよ!」
・・・大変な一日になりそうだ。


倫敦の街は、はやくも誘拐事件の話題でもちきり。
しかも今回は、子供ばかりが被害者。
大人たちは、警察の怠慢だと悪口ばかり。
でも露店のおっちゃんは今日も楽しそうだなー

どうやら、犯人は“笛”を吹いて“子ども”たちを“誘拐”するという噂らしい。
なかなかこれ以上の手がかりは掴めないままだ。
アリエスは犯人探しに張り切ってるんだけど、ちょっと空回りぎみ。
こうなると、手に負えないんだよなあ・・・


ボクたちは、直接犯人を捕まえるために動き出した。
囮となって夜の倫敦に繰り出そうという作戦。
ボクは今年で10歳。
アリエスはボクより年上、12歳のお姉ちゃんだ。
今回の被害者は、もっと幼い子どもたちばかりだけど・・・


ボクたちは裏通りに向かった。
『笛』
『誘拐』
『子ども』
とくれば、誰だってハーメルンの話を思い出す。

「うふふふふ・・・あと少し、あと少しで計画通りだ・・・・・・・」

ボクらは黒ずくめで、いかにも怪しい男を発見した。
アリエスは怯まず、男のあとを追って行った。


確証はないのに・・・
アリエスに乗せられてやっつけちゃったけど、どうやら犯人じゃないみたい。
奥さんにバレないよう、こっそりヘソクリを隠してるオジさんだった。
あぁ・・・やっちゃったかなぁ。
このままだと、エヴァレット先生に顔向けできない。
なんとか真犯人を見つけて帰らないと!


犯人につながる証拠もなく、成果のないままの帰り道。
突然、空から“相棒”が降ってきた。
これにはさすがのアリエスもビックリしてた。
どうやら寝ぼけて屋上から落っこちたらしい。

「あにき~ おいら ふえがきこえるよ~」

笛の音が聞こえるだって?
ボクたちには、蒸気スチームの排気音しか聞こえないけど。
もしかして、笛の音は小さな子どもにしか聞こえないのか?


相棒の様子がおかしい。
「笛が聞こえる」という方角へ、ふらつきながら歩いてゆく。
後を追っていると、狭い路地の隙間へと入っていった。

19世紀の倫敦。
蒸気機関の急速な発達によって、街の至る所に蒸気配管が網羅されている。
笛の音は、その配管を伝って聞こえているようだ。
子どもだけが通れる場所・・・
ボクたちは、その先に犯人がいることを確信したんだ。


配管の中は方向感覚を失わせる、まるでダンジョンだ。
狭い通路の中を、煤だらけになりながらも、相棒のあとを追った。
ネズミやコウモリが何度も襲いかかる。
害虫があふれ出してきた倫敦。
環境美化の名目で、駆除した害虫に対して報酬が出るようになっている。
かなり疲れたけど、報酬額も楽しみのひとつだ。


蒸気配管の最深部。そこで、子供たちを発見した。
夢うつつでまともに受け答えができない子。
気が抜けた様子でうつろな目を向ける子。
気持ちよさそうに眠っている仔猫。
そして、頭の中をかき回されるような、奇妙な“音”がする・・・
ようやくボクとアリエスにも、“笛の音”の正体がわかってきた。


音の正体は、最深部の蒸気ボイラーから漏れる振動音だ。
この音が、子供を誘拐している犯人だったとは。
故障した蒸気管から漏れる高音が、子どもにだけ聞こえてたんだ。
悪意ある事件じゃなかった。
発達してゆく技術に生じるわずかな歪み・・・
蒸気機関がもたらした、豊かな生活に対する対価なのかもしれない。


壊れた蒸気管を止めたら、子どもたちは正気に戻ってくれた。
アリエスは子どもたちを先導しながら、その場を後にした。
鼻歌交じりに歩いてゆく彼女の様子は、さしずめハーメルンの笛吹き女だった。

みんなを無事に助けられた。
ボクは、それだけでも十分誇らしいんだ。
アリエスも同じ気持ちだったみたい。

そう、ボクたちは倫敦が誇る天才探偵、エヴァレット先生の弟子なんだ。
アリエスとは、すぐに仲良くなれないかもしれないけど。
きっといつかは・・・

Episode.2 ~倫敦の笛吹き男~ END

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