ゲーム日記:倫敦精霊探偵団 Episode.1
『倫敦精霊探偵団』 (PS) 1999年発売 (バンダイ) ジャンル:ノスタルジックアドベンチャーRPG あの頃は、街が『世界』だった。 今回はゆったり長期連載企画です。 |
19世紀、蒸気機関が倫敦の街並みを変えつつある頃・・・
倫敦の裏通りにある薄汚い路地裏が、ボクの我が家だ。
この頃のボクは、この『世界』がこんなにも大きい舞台だったなんて知る由もなかった。
街のゴロツキを退治していたときのこと。
ボクは、名探偵エヴァレットに見初められ、探偵の弟子入りをすることになった。
探偵、と言ってもボクはまだ10歳だから見習いだけど。
それから、ほんの少し時が流れた。
ボクは、エヴァレット先生のもとで、事件を解決するために探偵助手として走り回った。
倫敦に巻き起こる数々の事件、何もかも新鮮に見えた。
今日も仲良しの”相棒”と一緒に、この『世界』を駆け回る。
Episode.1 ~怪人からの挑戦状~
ボクの部屋はエヴァレット先生の事務所の屋根裏部屋。
今日もちょっと遅めの起床。
事務所に向かうと、先生から新たな事件について聞かされた。
今夜12時 高名なる鉱物学者 アイヴォリー教授の持つ 宝石の原石を頂きに参上します ジョン・エヴァレット殿へ スペクター |
19世紀初頭、倫敦を中心に活動した怪盗スペクターからの挑戦状だ。
犯行前には必ず予告上を送りつける、きわめて礼儀正しい怪盗紳士・・・
突然の大事件。
先生は、まだ見習いのボクにその捜査を任せるって言うんだ。
なにかヘンだな・・・先生が考えてることはよくわからないや。
ボクは、隣に住む鉱物学者さんのお屋敷を訪ねることにした。
犯行予告を受けたアイヴォリー教授を訪ねた。
まずはスペクターに狙われている宝石を見てみないと。
「なんで!?どうしてエヴァレットさんじゃないのお!」
アイヴォリー教授の娘さんだろうか?感じの悪い女の子だなあ・・・
それに”相棒”のことを、「キッタナイ子」なんて言うし。
生意気な女の子はキラいだな。
まあそれはともかく、スペクターという怪盗のことを調べないと。
まずは探偵の基本、探偵協会事務所へ資料を探しに向かった。
協会の前で、奇妙な人物に声をかけられた。
黒ずくめで白髪の老人。
なぜかボクが先生のもとで探偵助手をしてることを知ってたんだ。
「のちほど会おう。」なんて言って去っていったけど・・・
膨大なデータベースを収めた探偵業には欠かせない協会事務所。
さっそく、スペクターの資料を出して読んでみた。
すると、本の隙間から小さなメモが落ちてきた。
少年探偵へ 今夜の犯行時刻1時間前に 君の家の屋上で待つ スペクター |
とりあえず、ボクはアイヴォリー教授のもとへ。
新たな犯行予告ととれるメモの内容から、ボクの行動は筒抜けのようだ。
何か先手を取りたい。
すると、アイヴォリー教授はニセモノの宝石を用意し出した。
念のため、ボクはニセモノの宝石を持って、スペクターと接触することに決まった。
だけど、あの口うるさい女の子の様子がなんかおかしい・・・
ボクだって探偵のはしくれだ。
こっそりと、女の子のあとを尾行してみることにした。
女の子が向かった先は、ボクが孤児だったころに住み着いていた裏通り。
お金持ちのお嬢さんには危険な場所だ。
「・・・・・・失敗よ」
なにやら少年ギャング団と話し込んでいる。
なんだか胡散臭くなってきた。
もっと調べたいことはたくさんあるけど、そろそろ犯行時刻が迫っていた。
ボクと”相棒”は、屋根裏の窓から屋上へ出た。
そこに、まるで魔術師のように颯爽と男が現れた。怪盗スペクターだ。
― スペクターは、4年前に突如として怪盗を引退すると宣言。
― 以後の消息は不明。怪人ゴーストと手を組んでいたこともある。
協会事務所で読んだスペクターの記事・・・
今回の犯行予告は、怪盗スペクターが送ったものではないと主張している。
だから、本当の犯人を捕まえてほしい、と。
まさか、スペクターから頼みごとをされるなんて思ってもみなかった。
もちろん、安易に信用するのは危険なことはわかっている。
慎重に行動しようとした、その時だった!
あの女の子の悲鳴が、倫敦の街に響き渡ったんだ。
スペクターの言う通り、本当の犯人が動き出した!?
アイヴォリー教授の部屋の窓ガラスを破って、何者かが宝石を奪い去っていた。
だけど、例の女の子の狼狽ぶりは、どうにもおかしい・・・
「あたし”あの子”に ニセモノの原石を渡しちゃったの」
まさか、ボクの持っていた宝石のほうが本物だったなんて。
やっぱり、まだまだ先生みたいに事件を解決することなんて程遠いのかな・・・
女の子は、「取り返してくる!」と叫んで犯人のあとを追って行った。
生意気でイヤなやつだけど、いくらなんでも女の子ひとりじゃ危険だ!
やっぱり裏通りにいた。
あの少年ギャング団に囲まれている!
「あたしはエヴァレット先生に会いたかっただけなの!!」
ボクと”相棒”はケンカに慣れてるんだ。早く女の子に助太刀しなくちゃ。
って、え??
・・・日傘でギャング団をメッタ打ちにしてるよ。
(お、怒るとこわいな・・・この女の子・・・)
こうしてなんとか、無事に本物の宝石は取り返すことができた。
先生みたいにスマートな解決方法じゃなかったけどね。
先生に報告しなくちゃ。
どうやら先生もスペクターと会っていたようだ。
今回の事件は、スペクターの犯行じゃないって最初からわかってたみたい。
なんだ、先生は怪盗スペクターとは古い付き合いだったんだ・・・
でも、大きな事件を任されて、ボクはいつも以上にドキドキした。
これから、一人前の探偵として、”相棒”と一緒にこの倫敦を駆けることになるのかな?
その頃のボクはまだ
本当の倫敦の姿を
これっぽっちもわかっていなかった。
Episode.1 ~怪人からの挑戦状~ END
【公式サイト】http://www.bandaigames.channel.or.jp/list/_vg/lon0.htm
コメント
コメントはありません。