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ゲーム日記:倫敦精霊探偵団 Episode.13

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ゲーム日記:倫敦精霊探偵団 Episode.13

~前回までのあらすじ~

19世紀、蒸気機関の発明により、めまぐるしい発展を見せる倫敦。
― 精霊の存在、怪人結社の暗躍、蒸気機関の暴走 ―
探偵エヴァレットの弟子たちは、いくつもの奇怪な事件を抱えながら、
『倫敦万博』を迎えたのであった。
彼らは数多の渦巻く陰謀に呑み込まれ、後戻りを許されなかった。


装甲兵の密輸、機械メイド消失、愚者の女王の復活、虫入りコハク事件・・・
そして先日のドラゴン騒動・・・
すべての事件が、倫敦万博に繋がっていることは明白だった。
少年たちと、暗躍する黒幕との衝突は、もはや避けられない運命にあった。

第十三話 ~先人の残した技術~

米国より届けられる万博の展示品
『天球運行観測機』を
頂きに参ります
         ヤング・ゴースト

ヤング・ゴーストから届いた予告状。これで三度目だ。
「またか」と呆れたくもなるが、今回はそういうわけにもいかなかった。
ヤング・ゴーストが狙っている『天球運行観測機』は、
エヴァレット先生が、展示の警備を任されることになっていたんだ。
ただ、今回は強力な助っ人がいるから心配ないって言ってた。
・・・助っ人って誰なのかな。


例の『天球運行観測機』が運ばれたという港の倉庫へと向かった。
そこで待っていたのは、目のやり場に困るカウガール姿の女性 ――。

エヴァレット「こちら、米国の探偵ミス・ホルスタインさんだ」

世界は広い・・・
米国の探偵は、みんな派手な格好をしてるのかな。
(どちらかと言えば怪人に近いなぁ)
そんな印象とは裏腹に、彼女はボクたちにも親切に説明をしてくれた。
『天球運行観測機』は、有名な時計技師が100年前に作った品だという。
あまりに精巧すぎて、誰にも使い方がわからないが、
天体・・・この地球を観測するとんでもない発明らしい。
倫敦の怪人なら、必ず手に入れたい発明品だという・・・

「いきなりだけど、いっただき~!」


予告状のとおり、さっそくヤング・ゴースト登場!?
港の警備を掻い潜り、倉庫に侵入する技術だけなら一級品だね・・・
ここはボクたち少年探偵団の出番!・・・と思ったのもつかの間。
ミス・ホルスタインさんの豊満ボディに翻弄されるヤング・ゴースト。
『天球運行観測機』には指一本ふれることができずに逃走していった。

見かけはアレだけど、この米国探偵、相当な実力の持ち主みたい。
とにかくこれで、ひとまずは安心。


次に狙われるのは、万博に展示されてから。
万博の警備にもホルスタインさんが当たるので、ボクたちは補欠要員。
強力な助っ人の名に相応しいホルスタインさんがいれば安泰かな?


それでも、ボクたちは、怪しい人物がいないか捜査を怠らない。
米国の探偵に負けないよう、がんばらなくちゃ。
いつものように、アリエス“相棒”、三人で万博会場内を見回りへ。
『天球運行観測機』が運ばれた、機械部門会場の警備は万端。
狙われるのは・・・やはり夜間になりそうだ。


万博は今でも観光客はたくさん訪れている。
そんな中、ラウンジには観光客とは雰囲気の違う一団がいた。

「ワガハイのご先祖が作ったものなのだぞ、チクタク!」

一風変わったモノクルをかけた、芸術家のような男 ――
ホイヘンスと呼ばれていた。
その従者と思われる女性と、なにやら揉めている。
その男は、『天球運行観測機』が欲しいようなのだが・・・
ボクは聞き覚えのある名前を耳にした。

「ズイッヒェル様」

従者の口から出た名前を、ボクは聞き逃さなかった。
ズイッヒェル・・・
探偵協会事務所の犯罪者リストに登録されている、秘密結社の人間だ。
最初に見かけたのは、霊園の死体安置所。
次にみかけたのは、屋根上の機械メイド捜索のとき。
おそらく元はドイツ軍人と思われ、非常に危険な男だ。


~その夜~
充分に用心して、アリエスと”相棒”を連れ、万博会場へと向かった。
嫌な予感は的中 ――
会場入口の警備員はみんな倒れている!

「お前は一体何を考えているのだ!その身勝手さが組織を不規則なものにするのだ!」

話し声は、おそらくズイッヒェルだろう。
ヤツの口から出てくる言葉は、ボクたちに畏怖を与えるものばかりだった。
“機械メイドの件”
まだ終わってないんだ。
大きな事件に巻き込まれていることを痛感する。
ボクたちが頼れるのはヴァージルさんだけ。でも今は・・・
アリエスと”相棒”の三人で何とかしなければならない。


ズイッヒェルホイヘンス
怪人結社と対峙することになる。・・・いやっ、どういうことだ!
そこには『天球運行観測機』を狙うヤング・ゴーストの姿が。
彼女は単独犯の怪人じゃなかったのか?
伝説の怪人ゴーストの孫娘であり、怪人に誇りを持っているはずの彼女が。
秘密結社の連中と共謀している・・・
しかし、混乱しているボクの前には、恐るべき男が立ちはだかっている。


「お前たちは我々にとって障害となる。悪いがここで死んでもらう」

ズイッヒェルの体術が、ボクたちを翻弄する。
秘密結社の人間との戦いは、無人装甲兵よりも恐ろしかった。
こいつは殺し屋だ。
無機質な動きのロボットとは訳が違う。
ヴァージルさんがいないので、精霊の力が使えない。
なんとか持ちこたえてはいるが、このままでは分が悪い。


激闘の末、強力な助っ人がようやく来てくれた。
ミス・ホルスタインの圧倒的なパワーとボディが、ボクたちを助けてくれた。
『天球運行観測機』の強奪は厳しいと判断した怪人結社は逃げていった。
半信半疑だったヤング・ゴーストの立ち位置だったが、
ヤツらと一緒に退散していったことを考えると、彼女はクロだ。
どうなっているのか?
でもとにかく今は、ホルスタインさんにお礼を言わなくちゃ。

ホルスタイン「アメリカに負けけないように あなたもファイトね!」

米国の探偵は、とんでもなく強い。
アリエスは憧れの目で彼女を見ていた。


『天球運行観測機』の展示期間も無事に終了した。
ミス・ホルスタインは、これを期に米国へ帰国することになった。
そして、エヴァレット先生は、こう推理した。

――――――――――――――――――――――――――――
今回の事件は、秘密結社の本来の目的とは関係がなかった。
あくまで、ホンヘイス博士の暴走によるものだと推測できる。
ホイヘンスは、秘密結社の技術担当。
ホイヘンス博士が、装甲兵や機械メイドを設計
闇商人の楊宗元(ようそうげん)が、兵器の販売
ズイッヒェルが、それを取り仕切る結社の参謀
・・・残るは、製造者・・・
――――――――――――――――――――――――――――

先生は触れなかったが、ヤング・ゴーストはなぜ秘密結社に加担したのか。
最近の彼女は、おかしな行動が多かった。
虫入りコハク事件で、シダル博士の依頼を受けていたこともあった。
先生は認めたくないかもしれないけど、ボクの推理では・・・
恐竜を復活させて、倫敦を混乱に陥れようとしていたシダル博士は、
怪人結社の人間である可能性も考えられる。
そう考えれば、彼女が結社に協力していることに説明がつく。
でも、あれほどドジで実績のない怪人を、秘密結社が必要とするのか?
何か別の意図があり、ヤング・ゴーストを利用しているのかも・・・

そんな難しい顔で考えていたボクに、アリエスが話しかけてきた。

アリエス「ねえアンタ 彼女のことどう思う?」

まだ推理段階だけど・・・
ヤング・ゴーストが結社に利用されている可能性を告げた。

「はー?何いってんの ホルスタインさんのことよ!」

アリエスは、何かを確かめるように、自分の胸やおしりをさわっていた。
なんだ、そっちのことか・・・

ボクはそっとアリエスの手を引いて、笑顔でエスコートした。
『この手の女性の質問は慎重に行う、それが英国紳士だ。』
褒めてもけなしてもダメだって、エヴァレット先生に教わったっけ。

ちょっと満足げで、はにかみながら彼女はボクの隣を歩く ――
倫敦の夕焼けが、二つの長い影を描き出してくれた ――
久々に、エヴァレット先生に感謝した。

Episode.13 ~先人の残した技術~ END

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