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ゲーム日記:倫敦精霊探偵団 Episode.7

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ゲーム日記:倫敦精霊探偵団 Episode.7

~前回までのあらすじ~

19世紀、蒸気機関が倫敦の街並みを変えつつある頃・・・
少年は、名探偵エヴァレットの弟子として働いていた。
怪しげな怪人たちを相手に、数々の事件を解決していく日々。
そして、精霊探偵ヴァージルとの出会い。
機械兵の存在、蒸気機関の暴走・・・
万博開催を前に、倫敦は危険な空気を纏いはじめる。


平穏な日々が戻りはじめた倫敦。
それは、少年少女探偵団の目まぐるしい活躍があってこそだった。
万博開催に向けて、活気あふれる街に、ひとときの安らぎ訪れる・・・

第七話 ~地下鉄の幽霊事件~

最近はずいぶんと静かだ。
これといって大きな事件もなく、倫敦は穏やかな陽気に包まれている。

エヴァレット「もうすぐ万博だ。そういう祭りごとには大事件がつきものさ」

いつもと変わらず、のんびりとした様子のエヴァレット先生。
たしかに、ここのところ探偵業には閑古鳥が鳴いていると言っていい。
ボクはどうにもじっとしていられない。
いや、ボクだけじゃなくアリエスもヒマで仕方がないみたい。


何かおもしろい話題はないかと街を駆け回ってみた。
今ホットな話題は“オバケ”みたい。
これも平穏な日常である証なのかな?
眉唾な噂は、万博開催のために建設されている地下鉄で広まっている。


探偵協会事務所へ顔を出してみるけど、依頼も全然来てないみたい。
あるのは・・・そう、噂のオバケ騒ぎだけ。
報酬も期待できないので、受けてくれる探偵は皆無。
でも、ボクたちはヒマが大嫌い。
誰も引き受けない事件だったら、少年少女探偵団の出番だ。
場所は、霊園前の地下鉄工事現場。
もうすぐ倫敦の地下鉄が全部開通する。
完成すれば、今まで時間がかかった場所への移動が楽になるんだ。


霊園前の工事現場のおじさんから聞いた情報はこうだ。

 夜になると、奇妙な音を立てて、霊園に白いユーレイが入っていく。
 そのユーレイは非常に大きく、行列をなしている。

目撃者はみんな深夜に遭遇している。
実際に被害が出ているわけじゃないけど、気味が悪いという。
いやな予感がする・・・
ボクは、奇妙な胸騒ぎを覚えたものの、霊園へと足を運んだ。


霊園内は静かなものだ。
変わった様子はないが、一番近寄りたくない”場所”が、どうにも怪しい。
死体安置所
亡くなった人を埋葬する前に、死体を置いておく場所らしい。
墓地に埋葬できない浮浪者の死体も、詰め込まれているという噂もある。
ボクたちは、安置所の扉に耳を当ててみる。

中で何かが動いている気配がする

さすがのアリエスも、相当気味悪がっている。
“相棒”はいつもどおりで、ちょっとホッとするけど。


好奇心がボクたちを刺激する。

「幽霊は夜に出るのがジョーシキだからね」

オバケねぇ・・・
ボクと相棒は、先日ネコの集会で幽霊と思われる存在に出会った。
ひょっとしたら、幽霊だって精霊のような存在なのかもしれない。
その気持ちが、ボクたちを油断させていたんだ。


眠い目をこすりながら、アリエス、相棒と合流して霊園へ向かった。
たしかに、白いユーレイの大行列に見間違えるのもわかる。
布を被った大きな物体が、霊園内へ移動していた。
そして、怪しげな二人組。
ボクたちは、見つからないように後をつけていった。
そして、行き着いた先は、やはり死体安置所だった。


サングラスの軍人 『大陸までの発送は万全ですよ、フランシス』

どうやら、ラットキング事件のときの闇の武器商人と関わりある連中のようだ。
トサカのようにとがった髪型にサングラスの男。
全身をマントで覆った男。
そして入口で見た奇妙な靴を履いた二人組。

これは、ボクたちだけで手の負える事件じゃない!
はやく戻ってエヴァレット先生に報告したほうがいい。
そんな思いとは裏腹に、アリエスの無謀な正義感が牙をむいてしまった。


ヤツらを逃すまいと姿を見せてしまったアリエス
連中は、白いユーレイの布を剥がし、死体安置所の中へ逃げてしまった。
ユーレイの正体は、機械の兵隊『装甲兵』だった。
前回は恐怖で動くことができなかったアリエスも、必死に戦っている。
ボクたちには負けられないという気迫が感じ取れた。
無事に装甲兵を無力化したけど、連中の足取りは途絶えてしまった。


ボクとアリエスは、事の顛末を先生に報告した。
闇の武器商人との取引現場だったようだ。
死体安置所の地下は、テムズ川に繋がっていたようだ。
そこから、船で何かを大量に運び出された形跡がある。
そう、ボクたちが壊した機械の兵隊だ。

フランシスと呼ばれていた全身マントの男・・・
おそらく、今回の事件の黒幕だろう。
平穏に見えた倫敦だったけど、裏では大きな陰謀が迫っていた。
そして、その陰謀に巻き込まれている気がする。

ボクはアリエスと別れて、昨日の出来事を屋根裏で思い返していた。
ひとつだけ、先生に報告しなかったことがあったんだ。


霊園で組織の連中を追っていたときに見た、”本物”の幽霊。

『ここにもいないのね・・・あの人はまだ生きている・・・いったいどこにいるの・・・』

ボクの頭の中に直接響いてきた言葉だった。
とても悲しそうだった。
どことなく、ヴァージルさんの姿と重なって見えた。
あれは幽霊とはちがう存在、『精霊』なんだと思う。
きっとまた会える気がする・・・
そう考えながら、意識はまどろみの中に落ちていった。

Episode.7 ~地下鉄の幽霊事件~ END

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