- 2006年3月 1日 22:54
■1995年 7月9日
来週から期末テストだ。
俺は試験対策として先月の中間位から部活を休み
得意科目の強化を中心に行い、
苦手科目は基礎問の無難な問題のとこに山を張り
予習しといたので特に問題は無いだろう。
さて、問題の俺の弱点である「数学」と「科学」だが、
奇策としてNHKの科学番組を見て攻略のポイントを
見出そうと半ばギャンブル狙いで休日中NHKを延々と見続けた。
が、いざ番組をつけると、
何か電池で動くモーター紙飛行機や
輪ゴムを動力源とした牛乳パックの巨大ロボ等、
シュールな工作物しかやってなく
その後「顕微鏡で覗いた世界」という
なんかウニュウニュしたハラワタの様な生物が万華鏡の様に層を成して
動き続ける奇怪な番組を2時間位立てつづけに見ていた所で
今朝食べたトーストを戻してしまい
科学は体力的に無理
と悟った俺は予習を諦める事にした。
そういえば近頃部活に出席すると「これでもか」という程、
片桐彩子がフレンドリーに話しかけてくる。
俺
「何で君はいつもそんな体勢で話しかけてくるの?」
片桐
「何で?」
俺
「話にくくない?」
片桐
「だってSexyでしょ♪(もっと首を捻りながら)」
俺
「恐いよ…」
片桐
「そうかしら?」
ああ嫌だ…こんなエクソシストに出てくる
悪霊にとりつかれた少女の様なポーズが可愛いと思い込んでる
奇人とは一刻も早く縁を切らなければ。
そして先日、
好雄とクラスメートの北原の3人で
喫茶店に集まり話をしていた。
期末も近いので3人で苦手科目の情報収集でもしようとしたのだが
いざ三人で話始めると
好雄
「そういえば大木凡人ってヤクルト古田の親戚なんだってよ」
北原
「そうそう、浅草に〔バドガール〕っていうソープランドが出来たんだって。」
俺
「この前渋谷で募金勧誘されてさあ…」
好雄
「俺この前コンポ買ったんだよ、ソニーのヤツ」
北原
「アメリカのトイレってウンコする個室ドアの下
がら空きなんだってさ」
俺
「今週のマガジン読んだ?」
と…情報収集以前に全く会話が噛み合わなかった。
なぜ俺等はいつもツルんでいるんだろう。
そして俺は非常に不毛な時間を過ごした事に
後悔する間も無くテスト前夜を迎えた。
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