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雑記:Erde~ネズの樹の下で~

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ゲーム雑記:Erde~ネズの樹の下で~(PS2/DC)

『Erde~ネズの樹の下で~』

2002年発売(KID)
ジャンル:恋愛ADV

のんびりとした田舎のような世界と、
洗練されたヴァーチャル世界、通称”タウン”。
二つの世界で生きるタクミと、そこで出会う女の子との物語。
肉体を越えた心と心の結びつき、解放、自由、そして奇跡。
― 誰もが気にしない、
でも誰も明確な答えを出せない彼女の素朴な疑問 ―
素直な想いをぶつけられた時、タクミの時が動き出す。

今回のギャルゲーはヤバかった。
その名も『Erde~ネズの樹の下で~』

もうこれは今までやったギャルゲーで3本の指に入る。
どういう意味でかはまだ言わないことにする。

とんでもない設定を自らに負わせている作品です。
“バーチャル世界”と”現実世界”を行き来する世界観。
それはまぁ、良しとしましょう。活かし方次第だし。
問題は、人の寿命が25歳という無茶な設定。

はてさてこれはどうなるのか?
さあまずはヒロインたちから紹介していきましょうか。

 


ヨーコ
世界を見るためにペットのサダキチと一緒にバイクで旅する少女。
主人公タクミの家の倉庫に突っ込み怪我をしてしまい、
治るまでのあいだ彼の家に住み込むことになる。
タクミの優しさに触れ、次第に好意を持つようになる。

 


アヤ
主人公タクミとは”タウン”での幼なじみ。
タクミ、アキラと一緒に三人集まっていつも遊んでいる。
照れ隠しの行動がかなり攻撃的な危ない少女。
実はタクミたちも彼女がどこに住んでいるのかは知らない。

 


ケイ
タウンで子供たちに、旧時代の『学校』において習っていた内容を教えている。
タクミには個人的に絵を教えるなど、古くからの知り合いでもある。
彼に惹かれている部分もあるが、自分の年齢を気にしている。

 


リオウ
はじめて”タウン”に入った時にタクミに助けられ、好意を持つようになる。
だいたい暇のようで、噴水のある広場でよく座って時間を潰している。
本来、幼いころからタウンを利用するのが一般的だが、
彼女は年の割には不慣れな場面が多く見られ、素性は謎に包まれている。

 


エナ
いつも一人でタウンの空を眺めている不思議な少女。
タクミと出会い、彼と語り合うことにより様々なことを知り、
そしてタクミも・・・世界を知ることになる。

今これを説明書のキャラ紹介みながら記事書いてるんだけど
エナちゃんルート選ぶべきだった心底後悔してます。
“・・・世界を知ることになる。”
ってこの娘がたぶんこの世界観の核となるシナリオじゃね?

ちなみに私は今回、メインヒロインのヨーコちゃんにしました。
魅力に乏しいラインナップの時はメインを選ぶようにしてます。
メガネちゃんもいないことだしね・・・


ちなみに幼なじみのアキラは仮想世界タウンでは女装癖がある。
クリア後のEDリストが11種あったので(女の子2種で計10?)
おそらくアキラEDもあると予想します。

とはいえヨーコちゃんを選んだので彼に付け入る隙はない。
ヨーコちゃんルートを紹介。
カンタンに、本当にカンタンに紹介ですよ。


主人公タクミの住む家に、突然やってきたヨーコ。
バイクの故障で自宅のガレージを突き破っての登場です。
その際に足を怪我してしまったので、
しばらくタクミの家で厄介になることになった。

彼女との奇妙な同居生活がはじまります。
徐々にお互いの人となりを知ってゆく二人。


タクミが7歳のときに他界した父のバイク。
倉庫で眠っていたそのバイクを見つけたヨーコは心躍らせる。
バイクの修理に夢中になり、二人の距離は縮まっていく。

― 二人でのツーリング。
― タイトルにもある”ネズの樹”での休息。
― 生きた証を残すために地図を描きたいと願う彼女。
― 現実世界へ思いを馳せるヨーコ。
― 彼女の夢に心を揺さぶられるタクミ・・・

って世界観がまったく生かされない展開。

浅い。
このギャルゲーは浅い。

おやおや?いつになく辛口なレビューですな。
いやね・・・
もう正直になっていいのかなって最近思うんですよ。
10年間ずっと激甘な記事紹介してきたんです、私。

あ、おかげさまで今年でサイト10周年迎えました。
数少ない閲覧者の皆様の多大なるご声援ありがとうございます。

なんとかいいところを探して無理やりにでも褒めようと。
でも私はこのギャルゲーの良い部分が思いつかないのです。

だいたいこの手のギャルゲーは1つのルート攻略だけで
シナリオの良し悪しを判断できるものじゃない。

でも、メインヒロインだぜ?
それなりな内容じゃないと褒めようがないでしょ。
彼女のルートでわかったことは、彼女以外のことばかり。


例えばアヤちゃん
彼女は幼馴染でありながら仮想世界でしか会ったことがない。
そんな彼女のことを、ヨーコは知っている節がある。
恐らくそこには切ない展開があるはず。
いや、お願いだからあってくれ。

ケイ先生は24歳。
この世界観での平均寿命を迎えている。
おそらく悲しい展開があるはず。
いや、あってくれないと困る。

リオウちゃんは13歳。
今まで仮想世界を体験したことがなかった存在。
おそらく辛い現実が待ち構えている。
いや、そうじゃなきゃやってられん。


そんなこんなでヨーコちゃんとうまくやっていく。
間違いなくハッピーエンドでした。
だがちゅっちゅは一切なかった。

拍子抜けの展開。
世界観がまったくといっていいほど活かされていない。

仮想世界”タウン”の矛盾。
現実世界は文明がまったく発展していない現状。

それでも、ひょっとしたら名作なのか?
という期待もある。
それはケイ先生の授業で聞かされた内容でした。

「昔の人は寿命が50歳だったと言われています」

うーん、50歳ってまるで戦国時代の話だよなぁ。
ここがもしかしたらシナリオのカギなのか?
と、勘ぐってしまう。
いわゆる”文明が失われた未来の世界観”ではないようだ。

25歳で急激に老化が進み死に至る人間。
この設定をクリアするシナリオが本当に用意されているのか。


色々と考えるくらいなら2周目以降もやればいい。
って、そうはいかないんだよなぁ。

告白シーンの決め台詞も、私はまったく納得いってない。
ヨーコ『キミは全てを捨てられるの?友達も、今の生活も』
タクミ「そして・・・キミを得る」

いや待てよ。
そこはもっと気持ちこもった台詞にしろって!
いちばん重要だろうがそこがよー

と、イライラしながらヨーコとのエンディング。
双子の子供たちと一緒に現実世界をバイクで駆け回る日々。

なんという不完全燃焼。
これを2周目をやれと?
ご冗談を。

ぶっちゃけかなり会話スキップしちゃいました。
私はギャルゲーにおいて、シナリオを最も重要視します。
故に、この作品のヨーコちゃんルートは赤点です。

でも、これはヒロイン選択失敗した可能性も高いです。
なぜならこのゲームのシナリオ原案の人、

長井知佳

過去に紹介した作品がなかなか素晴らしい。
『My Merry May』や『モノクローム』などを担当。
もちろん私はベタ褒めしております!
モノクロームはメガネっ娘への愛にあふれたシナリオに感動。
My Merry Mayなんて超絶名作なわけで。
なのに本作はどうだ。

もしかしたら、とんでもないどんでん返しがあるのか?
という期待もある。

ただ1周目でしかもメインヒロインでこの内容だとな。
若かったら全ルートやってたのかなぁ・・・
でもこれ、ぶっちゃけ世界観を補完できると思えないんだが。

やったことある猛者がいたらぜひとも聞きたいところです。

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コメント

  • 「Erde~ネズの樹の下で~」ですか。懐かしいです。
    KIDゲーとしては珍しく「設定資料集」的な書籍が刊行されず(他に刊行されなかったゲームは「てんたま2wins」「WeAre*」)、ゲーム内で語られる内容が全てでストーリー自体の考察を深め辛いのもあるため、ゲームについて語られる事は少ないです。
    物語の背景などについて語られるのがケイ・リオウ・エナルートになるため、物語の背景との関わりが薄いアヤ・ヨーコルートクリアで疲れ果てる事もゲームについて語り辛い事に拍車を掛けていますし。
    物語の背景自体は、ある意味では現在の世の中を皮肉った物に見えなくもないですが…
    (文明面さえも「衰弱」して本当の世界を知る事もできず、ヴァーチャルの空間に生活の重きを置く事で「衰弱」した自分たちから目を背けたい「人類」や、ヴァーチャルの空間の中で「優れた才能」を持つと認められた人間だけは引き上げられる(逆に言えば優れた才能のない人間や、才能があってもヴァーチャルの空間との関わりを避ける人間は引き上げられる事もない)という事が)

    by M1号 2021年6月16日 8:07 AM

    • アヤルートは期待させる雰囲気感じましたが、やはりヨーコ然りハズレ回でしたか。
      設定資料集が出てないということは、やっぱ世界観を回収できてないのかな・・・?

      by retrogamejaxx 2021年6月21日 10:14 PM

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