カワイイ娘ニハ旅ヲサセヨ

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2018/4/30 4月ゲーム雑記

今月のギャルゲー(1):「智代アフター」

『智代アフター』 (PS2 / PSP / PS3 / XBOX360)
2007年発売(プロトタイプ)
ジャンル:恋愛アドベンチャー

人生の宝物を探しにいこう ―
朋也は、廃品回収屋に就職し、智代と幸せな日々を送っていた。
ある日鷹文が、父親の隠し子である幼女"とも"を連れてきた。
母親から育児放棄されていた彼女を育てることにした二人のもとに、
鷹文の元カノである河南子まで転がり込んできた。
かくして、5人の男女による、にぎやかな日々が始まった。
『CLANNAD』に登場するヒロインの「坂上智代」と、
主人公「岡崎朋也」のその後を描いた外伝の位置づけのアドベンチャー作品です。
アフター・・・
アフターかぁ・・・
アフターとつくギャルゲーにはトラウマしかないな。
不安を覚えつつ、いざやってみよう。Key作品だからある程度は覚悟してますよ。

これが智代さん。Key顔の面影ナッシング!
本作は、『CLANNAD』で智代ルートクリア後のエピソードなので、未プレイにはちょいキツい。
私は能登EDでやめたので、坂上智代のことはあまり知らないんだよなぁ・・・
主人公は就職して、小さなアパートに住んでいる。そこに智代は出入りして家事をしている設定だ。
毎日コスプレさせたりイチャイチャしている。

そこに智代の弟、鷹文がやってきて、恥ずかしい場面を見られて後悔する、
貧しいが平穏な毎日を楽しく過ごしていた。

で、序盤でこのゲームがどういうゲームか気づきます。
まず、ヒロインを射止めるギャルゲーではないことは明らか。主人公には智代という愛妻がいる。
そして、シナリオは完全に一本道。
正しい選択肢を選べなかった場合には、バッドエンドとなりゲーム途中終了となる。
ノベルゲームやな。
"アフター"という不吉なタイトル、不安だな・・・

幼女がきたよ!
鷹文が連れてきた幼女。実は、智代の父の腹違いの隠し子だった。
母親に捨てられ、行き場がなくなった幼女のともちゃん
主人公と智代が親代わりとなって、ともを含めた3人家族が、狭いアパートで暮らします。
さらに鷹文の元カノまでやってきて、5人でぎゅうぎゅう生活がはじまる。
しかし、そんな生活は長くは続かなかった。

ともちゃんはやはり本当の母親と一緒にいたい。
主人公の朋也は、必死の捜索でともの母を見つける。だが、母はともを拒絶した。
小さな体と心に、深い傷を負ってしまったともちゃん・・・
実は、ともの母親は末期がんで、余命幾何もないという事実を知ることになる。
このままともは智代の手で育てたほうがいいのか。それとも短い時間でも母親の元に帰すべきか。
その答えを見つけるために、主人公と可南子は、母親がいる廃村へと赴く。

店もなければもちろん学校もない。完全に自給自足するしかないこの廃村に、ともを預けるのか?
葛藤する主人公に可南子は、「学校を作ればいい」と無茶な提案をする。
主人公の闘志に火がつく。そう、なんせこいつはCLANNADの主人公なんだ。

最後まで智代は反対したが、ともを母親の元に帰すことを決断する。
ひと夏だけの期間だったが、誰よりもともを愛し母親代わりを全うした智代。
智代はクマの着ぐるみに扮して、ともとの別れを祝った。
数日後、可南子もアパートを去った。
朋也と智代の2人は、また以前の生活が戻ってくる。そう思っていた矢先だった・・・

朋也は度重なる頭部の怪我により、意識を失う。
そして、目覚めたときには、記憶を失ってしまっていた。
・・・やっぱアフターやんけっ!
私が一番のトラウマギャルゲー『After...忘れえぬ絆』、さすがにこれを超えることはないが。
やはり少々キツい展開になっていく運命だな。
〜人生の宝物を探しにいこう〜
本作のキャッチコピーとなる、宝物を探すアフター編に突入する。
ただ、このゲーム一本道だし、核心をネタバレするは粋じゃない。
だからシナリオには触れないことにしよう。

それにしても、これほど重いプロポーズはなかったな・・・

最後には大きくなったともちゃんにも会えた・・・
こういうシナリオはいいですね。
一般的には"鬱"と呼ばれる展開ではあるが、こういうお話こそ、ノベルゲーの醍醐味だ。
ただ、本作はCLANNADをプレイしていないと人間関係がよくわからない描写も多い。
だから外伝としてではなく、単体の世界観で作ったほうがよかったと思うけど。

これからも、人生の宝物を探しにいこうか。
私の宝物ってのは、ゲームのことだ。
【公式サイト】http://key.visualarts.gr.jp/product/tomoyo/


今月のギャルゲー(2):「モノクローム」

『モノクローム』 (PS2 / PSP)
2004年発売(キッド)
ジャンル:恋愛アドベンチャー

神様はいないんじゃない・・・いるけど、ただ残酷なだけ・・・
天使の恋は、禁断のものか?
事故により過去の記憶を失った主人公"桐丘大輝"。
流れゆく日々を、義姉とともに桐ヶ丘学院廃寮で過ごしていた。
12月のある日、羽をはやした少女がやってくる。
彼女は自身を天使と名乗り、あなたを幸せにすると約束する・・・

CLANNADを思い出して切なくなったら次はコレ。
世界観はクリスチャン。主人公の住む街全体が、キリスト教を信仰しているという設定。
女の子の制服の胸元には、十字架の模様があしらわれているので、ミッション系の学園となるのかな?
まずはヒロインから紹介。
遊羽 Yun
桐丘千歳
深海花織
松澤紗耶香
椿梨沙
雛水 Hinamina
今回も当然、メガネっ子一択です。
CVは中原麻衣さん。CLANNADのメインヒロインでしたね。
強気な女の子役が多いけど、切ない感じのか細い声のほうが魅力的だと思うのですよ。

本作は、神の信仰による『福音』、幸せとは何かを問う『幸福論』がテーマじゃないかな?
まだひとりしか攻略してないけど、なかなか深いシナリオを漂わせる作品です。
ちょっと重たい感じになっちゃうけど、カンタンに言うと・・・
記憶喪失の主人公の前に天使が現れて、アンタを幸せにするって言ってきた。
っていうエピソードです。

主人公は高校を卒業したあと、ニートに近い生活のようで、わけありな義姉と一緒に廃寮に住んでいる。
季節は12月。突然知らない男から、記憶を取り戻す可能性を示唆され、約束された時計台に足を運んだ。
そこに現れたのは、まるでカラスのように空から降ってきた、ゴシックな服を纏った少女だった・・・

で、こいつが天使の遊羽。主人公の大輝には、背中の羽が見えるが、ほかの人間には羽が見えない。
天使が地上に訪れた理由は、天使の卒業試験のため。
試験内容は、対象者である主人公を、12月25日の期間までに幸せにすること、である。
うーん・・・声が気に食わん。
なんだこのねばりっこいアニメ声は。この作品の要である天使の声が耳障りだときついな・・・

なるほど。
キャラ個別にボイスONOFF機能とか使ったことないけど、こういうときのためなんだな。
それはおいといて、本作の特徴を書いておきましょう。

KID作品のシステムまわりは快適なので文句はないですかね。
声の再生に合わせてBGMの音量が下がる機能、冬なので発声に合わせて吐息エフェクトが出たり。
ショートカットロードではシーンごとに区分けされていて実に便利です。
そして何よりも、主人公にボイスつき。
主人公のセリフに音声をつけないという謎文化、意味わからん。その点このゲームは素晴らしいな!
それではさっそくメガネちゃん攻略に向かいますか!

高等部で園芸部に所属している、松澤紗耶香ちゃん
内気で消極的な彼女との出会いで、物語が動き出します。
主人公は学院内にある立派な園芸スペースに日々通うようになります。

ある日、教会で祈りをささげる紗耶香ちゃんと出会います。
彼女は神に祈っていたのではないと言う。幼い頃の習慣であると。
「・・・神は死んだんですよ。私達が、その存在を創り出したことに気付いてしまったから」
彼女は神を否定している理由こそ、紗耶香ルートのカギとなっていきます。

時が経つにつれて、徐々に二人の距離が縮まりつつありますが・・・
女子に人気者の主人公なので、紗耶香ちゃんは他の女子生徒に目を付けられちゃいます。
陰湿とまではいかないが、嫌がらせを受ける彼女でしたが、メガネが飛ばされた際に豹変する。
女子生徒にステンレスボトルで殴り掛かるところを主人公に止められます。
その事件から距離をおくようになるのだが・・・

毎日のように主人公の住む廃寮に足を運び、隠れて様子をただうかがうようになる。
このままでは彼女がストーカーになってしまう!
天使の遊羽は、紗耶香が主人公を覗いていることに気付く。
そして、彼女が主人公の幸せと結びつくと確信する。
多くの謎を孕みつつ、主人公、遊羽、紗耶香と、プレイヤー視点が変わりながら進みます。

そして、冒頭で登場した謎の男が、紗耶香の前に現れ「神を信じるか?」を聞いてくる。
男は、すべてを知り尽くしているかのように、彼女の過去を指摘する。
紗耶香には、小学生低学年の頃から数年間の記憶が完全に欠けてしまっている。
その記憶を取り戻すために、あなたが一番行きたくない場所へ主人公と行けというが・・・

その場所は、奇しくも主人公が遊羽と出会った場所と同じ時計台だった。
そして、紗耶香は幼少期に時計台から落ちそうになった記憶を思い出す。
だけど、何かがおかしい・・・
そのとき時計台にいたのは自分だけじゃなかった。
そう、その場所には"天使"がいたのです。
天使は、紗耶香を助けるために時計台から落ちた。
地面に衝突した天使は、光の欠片となり飛び散り姿を消してしまった。
それ以降、紗耶香はふさぎ込み、神の存在を否定するようになる。
自分が神を殺した罪悪感から逃れるように、記憶と共に神への信仰を拒絶してしまった。
シナリオはここからクライマックスに向かうのですが、今回はこの辺で筆を収めます。
なぜなら・・・

シナリオ終盤、このゲームを崇めてしまうほど素晴らしい結末が待っていたのです。
メガネを外したほうがいいかという選択肢。
終盤に発生するこの選択が、なんとグッドエンドとバッドエンドを左右するのだ。
そして、メガネ肯定→グッドエンドなのだ!!
このゲーム、メガネっ子への愛があふれている。最高だよ。

左がバッドエンド。右がグッドエンドです。
グッドエンドルートでは、紗耶香視点での選択肢もあり、各キャラの心情も掴むことができる。
結果的に、遊羽の試験の結果はわからず、主人公を幸せにできたかもわからない。
ただ、紗耶香を主人公と見た場合、まごう事なきグッドエンドと見て取れる。
そして、多くの謎を残したままシナリオは収束する。

しかしこれは見事なシナリオだな。紗耶香ルートの物語は、はっきり言ってかなり薄い。
だが、卓越した文章力とプロットの構成力に、プレイヤーを引き込む魅力がある。
紗耶香を演じる中原麻衣さんは、CLANNADを超える魅力あふれた演技を見せてくれました。
メガネっ子万歳!!
後にwikipediaで調べたところ、最初は紗耶香ちゃんと花織ルートしかないとのこと。
各ヒロインのEDを迎えることにより、徐々に物語の核心に触れることができるようです。
続編の発売も予定していたが、残念ながらKIDは倒産してしまいました。
久々に続けてプレイしたいゲームに出会えたのですが・・・
今の私の平日は、仕事が多忙で一日5時間睡眠、ゲームできる時間なんてない。
『モノクローム』、このゲームは老後の楽しみにしよう。
それまでPS2よ、まだまだ頑張って長生きしてくれ。


今月のギャルゲー(3):「LikeLife an hour ライク・ライフ アン・アワー」

『LikeLife an hour ライク・ライフ アン・アワー』 (PS2 / PSP)
2005年発売(GNソフトウェア)
ジャンル:恋愛アドベンチャー

毎日が楽しくて、毎日が全力で、いつの間にか過ごしてる。
―――LikeLife。
主人公は年若い叔母と、天然の幼なじみに悩まされる、普通の学生。
しかも突然、自分の携帯電話がかわいい女の子になってしまい・・・
さらに変わった転校生が何人も登場し、やっかい事がどんどん増える。
ため息つかずにはいられない、オレの青春どうなっちゃうの!?

たまにはこういうクソみたいなギャルゲーで脳死プレイしようか。

突然いろいろなものが女の子になってしまうというギャルゲーです。
そしてその事実をカンタンに受け入れてしまう、いかれた住人たちのお話。
ヒロインとなるのは、ケータイ少女以外は普通の人間です。

いつものように目が覚めると、そこには小柄な女の子が・・・
ケータイが女の子になり、一緒にいたいと言います。
ここまで、1ミリも面白くない。

そして、突然の転入生。
しかも4日連続で転校生が主人公のクラスにやってくるという超ご都合主義。
ヒロインたちから無条件で惚れられている、ギャルゲーの定番な展開が続きますが・・・
やはり、1ミリも面白くない。

そして擬人化ラッシュがはじまる・・・
最初は町中のポストと主人公のケータイくらいだったのですが、
冷蔵庫、目覚まし時計、スタンドライト、掃除機、校門、信号機、湯呑み。
色々と擬人化少女が増えるのだが、シナリオに中身がまったくないので、1ミリも面白くない。

うーん。
とりあえず携帯電話の姫子ちゃんを狙うことにするか。
脳死プレイですので適当に進めます。
徐々に主人公への恋心を抱くようになる姫子ちゃん。
でも、このあとの展開がどうなろうが、全然興味が湧いてこない。
終盤にきても、マジで1ミリも面白くない。

結局はバッドエンドっぽい締め方で終了しました。
姫子ちゃんは人間になりたかったみたいです。やはり主人公の愛が足りなかったか。
最後まで、自分の存在意義がわからないまま、主人公の家で生きていくのかな?
クソゲーだった。
記事にする価値もないな・・・と思ったら。
クリア特典として、ポストの女の子の追加シナリオが遊べるようになりました。

トウカちゃんは、商店街にある筒状の旧式ポストの女の子。
この追加シナリオは、選択肢なしのショートストーリー。
本編は1ミリも面白くなかったのに、こんなオマケでちょっと感動させらてしまった。

擬人化したトウカちゃんは、商店街の"顔"となり慕われていました。

トウカちゃんには大切な友達がいました。小さな女の子でした。

その女の子のお母さんは若くして亡くなってしまったのです。

『ママは遠くにいってしまった』という父の言葉に、どこか遠い場所にいると思い込んでいます。

女の子は、毎日、毎日、お母さんに手紙を書いていました。

その手紙を受け取っていたトウカちゃんは、母親のふりをして返事を書いて女の子に渡していました。

トウカちゃんは、女の子をだまし続ける罪悪感に苛まれ、主人公に相談しました。

このまま手紙を返し続けるわけにはいかない ―

なぜなら、もうそろそろトウカちゃんは、この商店街から姿を消すことになるから。

旧式ポストの撤去が決まっていたのです。

廃棄される運命を受け入れ、女の子に本当のことを告げて謝ろうと決意します。

そして、トウカちゃんはいなくなりました。

主人公は、残された女の子に会いに行きました。

トウカちゃんと女の子の約束を叶えてあげるために・・・

こういうシナリオを本編でやれよっ!!
本編は0点、おまけは100点のゲームでしたとさ。


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