ゲーム雑記:アナザー・マインド(PS)
『アナザー・マインド』(PS) 1998年発売(スクウェア) ジャンル:ダイアローグ・アドベンチャー あなたは誰?どうしてここにいるの? |
さあさあ実写ゲームのお時間ですよ。
みんな大好き実写ゲー。
PS1&サターン世代の実写ゲーはみなさん大好物ですよね?
今回は、スクウェア最初で最後の実写作品アナザー・マインドをやります。
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第一章「あなたは誰?」
交通事故で昏睡状態だった本作のヒロイン葉山瞳。
彼女が目覚めたときには、頭の中に”もう一人の人格”が宿っていた。
その人格がプレイヤーとなり、物語が進んでいきます。
彼女は謎の声に悩まされながらも、心を通わしていきます。
システムはテキストADVで、選択肢での分岐タイプ。
本作は、史上初の「つっこみゲー」なるキャッチコピーがあります。
画面右下にある緑色の脳みそマークが赤くなったときに、
葉山瞳に直接話しかけることができます。
選択肢は特殊で、文章を作っていくタイプで回答します。
ただ、やはり不満な点はボイスなしということ。
せっかくの実写なのに、ムービーでしか俳優の声が聞けない。
不満はこれに限る。
この不満はあまりにもデカすぎる。
1章では、プレイヤーが頭の中にいる真相をナースに告げたが
そのナースが謎の失踪を遂げてしまう。
そして、謎の人物に追われることになるが・・・
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第二章「ティアマトの呪い」
2章から中盤までは、一話完結のミステリーシナリオとなります。
ここから活躍するのが、探偵の明円輝夫(高知東生)だ。
なかなかおいしい役ですな。
第二章で、退院して学校に通えるようになった瞳。
親友の真理子と一緒に文化祭の委員となった。
しかし、彼女たちのもとに”文化祭を中止しろ”との脅迫状が届き、
時を同じくして、学校中に謎の図形が出現するようになる。
TIAMATと書かれた呪いの落書き。
それは、5年前に自殺した女子生徒との関連が見えてくる。
事件の謎解き、犯人の推理、ともに良質のミステリー回です。
そして、瞳とプレイヤーだけが見るフラッシュバック映像が
予知夢のような危険を知らせるものだと気付く。
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第三章「明神池の怪」
温泉旅行回。
と思ったら、高知東生のワイプ芸回だった。
会話キャラの表示は、約2秒のモーションがループ表示されます。
ひとりだけクセの強い顔芸でノリノリな高知東生でした。
「いや~実は今免停くらっちゃっててさ~」
「お背中流してあげますよーっと」
「混浴じゃない・・・だと!?」
3章は殺人未遂事件の推理がメインの物語。
犯人のトリックを見破れるかどうかにかかっている。
この回は温泉卓球イベントがある。
たまたま同じ宿に泊まっていた鳴海刑事と猿渡刑事。
鳴海刑事役は、山下くいしんぼう真司。
猿渡刑事は松永博史。
この人は聞いたことないが、賢明な読者ならご存知だろう。
そう、闘神伝2の実写OPに出演した役者だ。
それはそうと卓球イベント。これがなかなか面白かったです。
以上!
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第四章「夕暮れ爆弾魔」
この回は、瞳と真理子がコンサート会場で爆弾騒動に遭遇する。
置いてあったケースを触った瞳に、マインド能力が発動する。
テロリストの事件に巻き込まれ、後に尾を引くことになる。
爆弾の場所を探し出し、解除するのが目的。
事件解決後、瞳とプレイヤーは奇妙な過去の夢を見る。
その映像には、女性が刺されている姿が映し出されていた・・・
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第五章「猫夢」
5章は本筋とは一切関係のない番外編。
帰宅途中に捨て猫を見つけた瞳が遭遇する不思議な夢の話。
捨て猫を連れ帰った日に眠りにつくと、瞳は奇妙な体験をした。
自分が全く違う名前で呼ばれ、豪邸の中で暮らしていた。
番外編の主演は、砂原巧を演じる矢吹満です。
日の目を見ずに亡くなった、若き作家を演じています。
個人的にはかなり好きなお話でした。
ただの夢オチじゃないです。いいシナリオです。
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第六章「メリーゴーランド」
本筋のストーリーに戻っての6章。
瞳と同じ能力を持つ、双子の女性エスパーがコンタクトしてきた。
女の名前は渡瀬鈴(菊池万里江)。
アナザーマインド能力についての事実が発覚する。
だが、この女が結構ウザキャラで、この章はめんどくさい。
そして瞳は、プレイヤーが何か事件に巻き込まれていると予想。
図書館で過去の新聞を調べていると・・・
プレイヤーと同姓同名の記事を発見したのだった。
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第七章「明かされた過去」
とうとう大詰め。
明円(高知東生)は、瞳の通院していた病院を独自に捜査。
鳴海刑事(山下真司)は、指名手配になっていたプレイヤーの
事件捜査主任であった。
事実が明るみに出てきたところで、瞳は誘拐されてしまう。
瞳ちゃんの危機に颯爽と救出に現れた山下くいしんぼう。
しかし、拳銃で腹部を撃たれてしまう。
つっかえねーなぁくいしんぼうばんざい。
そこへ突如として現れたのが、謎の男性(筧利夫)だった。
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第八章「隠したもの 隠されたもの」
謎の男、桐原先生(筧利夫)に助けられた瞳と鳴海刑事。
彼は、アナザーマインドのプロジェクトに関与している人物だった。
しかし、あまりにも都合よく現れたこの男に、瞳は不信感を抱く。
そして、プレイヤーが隠した機密情報のありかがバレてしまう。
そこへ、4章で登場した爆弾テロリストから電話がかかってくる。
鳴海刑事が搬入された病院に爆弾を仕掛けたというのだ。
あ
瞳は部下の猿渡刑事と爆弾解除へ向かう。
猿渡のとっさの判断により、なんとか爆破を回避。
急ぎ、隠し資料の場所へ向かった桐原の後を追う。
そこで見たものとは・・・
そして最後にディスクを持って現れた、高知東生!?
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最終章「アナザーマインド」
最終回。
ここでようやくゲームオーバーをむかえました。
今までは簡単なADVでしたが、最終話はさすがに動揺しました。
なるほどなあ。
ぶっちゃけボイスのない時点で、
この作品が実写ゲームである意味はあまりないと思ってました。
絵でいいやんけ、と。
ただ最後の展開を考えると、これは実写にしたい気持ちがわかる。
最終話に、突如としてプレイヤーに緊張感が襲いかかります。
思わずゾクっとし、そして同時にニヤっとしてしまう。
ようやく来たな、と。
それ故に、ボイスがあったらラストの展開は最高だったのになあ・・・
この最後の展開、ミステリーサスペンスとしてはなかなかの傑作。
(たぶんあの選択肢で間違っただろうな)
という予感があったので、最終章のセーブからやり直しました。
想像通り、無事ハッピーエンドとなりました。
やり直し一発で成功できて、久々にスカッとしました。
なかなか面白かったですよ。
さすがは腐ってもスクウェア。
RPGばかりのスクウェアが、格ゲーやシューティングなどなど
他ジャンルに挑戦していた時期の作品。
製作費さえもっともらえてれば、フルボイスが実現したのかな。
う~ん、非常にもったいない。
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