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雑記:世界名作劇場感がすごい『しろがねの鳥籠』

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ゲーム雑記:しろがねの鳥籠(PS2)

『しろがねの鳥籠』

2005年発売(スターフィッシュ)
ジャンル:冒険恋愛アドベンチャー

壁に囲まれ、一般社会から隔離された町「ロッドタウン」。
そこには特異な能力を持つ少年少女たちが住んでいた。
主人公ウォルは、その能力ゆえにこの町へ連れてこられた。
やさしい少女達との穏やかな日常。
ウォルの傷ついた心は次第に癒されていく・・・

しかし、天空を彷徨う『スカイレイ』の存在が運命を弄ぶ。
“物の過去の姿が見える”という力を持つウォル。
世界の命運をも巻き込んだ運命のドラマが始まる。
そのとき、少女達は・・・


なんだこの世界名作劇場のようなギャルゲーは!?

抜群の雰囲気をかもし出している恋愛ADVをご紹介。
その名も『しろがねの鳥籠』、スターフィッシュの作品です。
スターフィッシュなので過度の期待はしてはいけない。
説明書も白黒で経費削減だし。
・・・とはわかっていても、この世界名作劇場感は楽しみでならない。


ラピュタ感もハンパない。
なんかムスカいるし。
似てる似てないは置いといて、非常に魅力的なキャラデザです。
そして、世界観の素材も申し分ありません。
主人公とヒロインたちは超能力者です。
ギャルゲーではありがちですが、彼らは一般人から虐げられる存在。
ロッドタウンという壁で隔離された場所に軟禁されている状態です。
鋼鉄の屋敷で共同生活を強いられ、まるで自由を奪われた鳥。
それがこのタイトルの由来となっています。

透明感のある少女たちはみんな魅力的で困ってしまう。
それでは、ヒロインの能力を含めて紹介していきます。


パット(CV:前田愛)


おでこが特徴的な中等部のしっかり者の少女。
食器洗い担当。
自身の危機を予知する超感覚予知の能力を持っている。


プリス(CV:西原久美子)


寮で一番年下の泣き虫な女の子。
診療所の手伝い担当。
炎を作り出すパイロキネシスの能力者だが制御ができない。


ケティ(CV:相沢舞)


宿舎の寮長を務める、おっとりした物静かな少女。
食料調達担当。
霊感が強く、普通の人には見せない霊を見る能力を持っている。


ビビ(CV・野中カオリ)


気が強く勝気な少女。聞かない名前の声優だが非常に上手い。
洗濯担当。
手で触れている間だけ、物の時間を逆行させる時間操作能力者。


ミニー(CV:小松里歌)


樹々と会話をする無口でおとなしい変わった少女。
料理担当。
能力者たちが持つ不思議な力を無効化する能力を持つ。

上記の少女と、青年のアンディー、主人公ウォルの7人の共同生活。
主人公はボイラーでのお湯沸き担当です。
基本は主人公視点で物語が進みますが、本作は変わった作品です。
主人公の立ち絵が登場するシーンが最も多い。
ギャルゲーというより主人公の物語を追っている印象。

さてさて、どの女の子も期待させられる設定で困っちゃいます。
中でも気になるキャラ設定なのが、ミニーちゃん


能力無効化という、バジリスクの破幻の瞳を連想させる能力。
この子の消え入りそうな声は、守ってあげたくなる魅力がある。
シナリオにも期待しつつ、ミニーちゃん攻略を目指します。

彼女はフラっと寮から消えることがあり、森の中を歩いている。
自然と会話をする能力を持っているのでは?と思わせるが・・・


彼女は過去の傷を癒すために森へと足を運んでいた。
両親ともに能力者であったため、生まれながら特異な能力を持っていた。
そのため両親に会ったことはなく、すぐに施設に監禁される。
施設には研究者しかいなく、孤独な生活を送り続ける。
しかし、良心の傷んだひとりの研究者の提案で移送されることになる。
生きる希望のなかった彼女がロッドタウンにやってきた理由――
研究施設にある小さな木が唯一の友達だったミニー。
ロッドタウンにある自然豊かな樹々を見てみたかった。


ヒロインの中でも特に辛い過去を持っている彼女。
そんなミニーちゃんが、徐々に主人公と打ち解けていく。
非常にけなげな女の子です。
ミニーちゃんルートはCGイラストが他の子と比べて非常に多かった。
だが、ミニーちゃんシナリオは料理しきれてない。
食材はよかっただけに実にもったいないな・・・

このゲームは5章まで共通ルート。その後個別ルートのようです。
シナリオはほぼ一本道のようです。
終盤の展開がキャラによって異なります。
分岐は2択とシンプルですが、シナリオ開放による追加型。
そのため、2周目以降は物語に追加シーンが結構あります。

スターフィッシュがシナリオ開放追加システムを作れるとは驚愕。
あの、スターフィッシュですよ・・・
「高速スキップとかできるんやな~」ってくらい見下してたわ。
なんせこの会社はゲームセンスがことごとくない。
それなのにプレイすると思いのほか悪くないというゲームも多い。


ちなみに初見でのプレイではプリスちゃんルート突入でした。
さすがに西原久美子さんの幼女キャラは限界を感じました。
『サクラ大戦』のイメージが強すぎましたからね。
シナリオはこちらのほうが良かったです。
ただ、大地震と津波から逃げる描写は日本人にはキツイです。
それでも、彼女の能力が多くの人々を救った展開は良かったです。

このゲームですが、他の恋愛ADVとはルートの質が違う感覚。
まずこの作品には、好感度の概念がないですね。
一本道なので、5章突入時までに通過したイベントの種類で決まる。
例えば、A・B・Cのイベント通過およびD・E・Fを未通過ならば、
個別ルート突入できる。といった具合かと。
各ヒロインのイベントを数多く通過すると、途中EDになります。
ヒロインたちに関わる選択肢だけではないので難易度高め。
私はパット、ミニー、プリスのみ攻略して力尽きました。


あとはサブキャラも魅力的に物語を盛り上げていてよかったです。
能力者の子供たちにキツく当たる関係者たち。
しかし物語が進むにつれて、徐々に人間味が浮き彫りになっていく。
特にメガネの女医さんだけは終始いい人で癒されます。

それにしても、非常にもったいない作品でした。
シナリオ前半の世界名作劇場感はとても良きです。
後半の事件に巻き込まれるシナリオはイマイチ。
うーん、素材はいい・・・素材は実にいいんだけどなぁ。
プレイするなら、まずはパットちゃんからやってほしいです。
ただ、普通のギャルゲーではないからな!
ちゅっちゅとか期待してもないからな!

【公式サイト】http://www.s-f.co.jp/soft/ps2/shirogane/

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コメント

  • 「しろがねの鳥籠」とはまた懐かしい。
    PS2のゲームとしては珍しく、DSiウェアに移植されたゲームとして印象に残っています(現在でもニンテンドーeショップでダウンロード可能)。
    CVなし・OPもインストゥメンタル・セーブデータ3つと劣化している部分はあるとはいえ、積みゲーの山から探す手間を省いて崩せるというのは地味に大きかったです。
    こんな全世界規模の事態が起きなければPS2版はずっと部屋の奥底で出土される日を待ち続けていたのでしょうが…
    話の方は殆ど覚えていなかったので、こうして内容をフォローして下さるレビューの存在は助かります。

    一応攻略本(どちらかというと資料面としての役割が強い)も発売されていますが、Amazonを探した方が見つかる可能性が高い位見かけないので、地味にレアアイテムだったりもします。
    攻略サイトがあるので攻略そのものには困りませんが、資料的な補完を求める場合の手助けとして。

    by M1号 2020年5月8日 5:34 AM

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