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春 −Spring-

  • Posted by: 連射太郎
  • 2006年4月29日 10:22

 1996年 2月28日 金曜日
 
 
 
 
 写真部は美術部の倉庫を
 部室にして活動している。
 
 広さは4畳半しかないが
 エロ本や盗撮写真
 制服や下着
 ダッチワイフなどが所狭しと
 並んでおり
 日常を逸した
 大変スリリングな空間である。
 
 bushitu.jpg
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
 部員は俺を含めて5人。
 
 まずは
 3年生の中橋かなり部長
 盗撮、海やプールでの水着写真
 など幅広い専門分野を持つ。
 ちなみに部室にあるダッチワイフは
 中橋部長のものだ。
 
 次に
 同じく3年生の浅利新平副部長
 女の被写体を専門とする部員が多い中
 彼だけは風景写真を専門としている。
 またクイズが得意らしく
 昨年の高校生クイズでは本戦に出場していた。
 
 2年生の篠矢田義信先輩
 専門はヌード写真。
 いわゆるイケメンで
 被写体は自らナンパして捕まえている。
 
 そして
 2年生の梅杉和馬先輩
 元野球部のエースで専門は盗撮
 投稿系のエロ写真誌には
 「タッチ」のペンネームで
 写真を投稿している。
 
 この個性豊かな4人の先輩と俺で
 写真部は活動している。
 
 
 
 
  
 
 
 
 
 
 写真部に入って1ヶ月
 毎日いい写真を撮ろうと
 シャッターを押し続けているが
 なかなか先輩達のような
 人の心を動かすような写真は
 撮れない。
 
 
 
 
 (先輩達と一体何が違うんだろう。。。)
 
 
 
 
 
 その疑問を解消すべく
 ある日梅杉先輩に聞いてみた。
 
 梅杉先輩はダッチワイフ相手に
 盗撮の練習をしていた。
 
 
 「梅杉先輩!どうしたら先輩のような
  素晴らしい写真が撮れるんですか??」
 
 
 梅「簡単なことさ!それは俺が盗撮が大好きだからだ!!」
 
 
 
 
 
 
 
   !!!!!!
 
 
 
 
 
 
 
 梅「中橋部長は女のコの水着姿が好き、
   浅利副部長は山や川、空が好き、
   篠矢田は女のコの裸が好き、
   そして俺は女のコの下着が好き。
   みんな自分の好きな写真を撮っているんだ。
   きっと見る人にもそんな強い気持ちが
   伝わっているんだろう。
   マカオも自分の好きなものを撮ればいい。
   好きなものがもしないんなら
   まずはそれを探すところから
   始めるんだ。」
 
 「わかりました!!」
 
 
 
 
 
 
  (好きなものかぁ。。。。。)
 
 
 
 
 
 
 
 改めて考えてみると
 なかなか自分の好きなものが思い浮かばない。
 
 オナニーは大好きだけど
 まさか
 自分のオナニー姿なんて
 写真に撮るわけにも
 いかないしなぁ。
 
 
 
 ここ最近は
 学校にいても
 
 「自分のすきなものは何か」
 
 そんなことを一人ずっと考えていた。
 もちろん今日もそうだった。
 
 
 
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 今日の放課後俺はいつものように
 好雄と話していた。
 
 
 好雄「俺らももうじき2年生だなぁ。
    来年もかわいいコが入ってくるといいなぁ。」
  
  「ああ。なぁ、好雄。お前の好きなものって何だ??」
 
 好雄「なんだよ急に。変なこと聞くなぁ。
    俺の好きなものは女のコに決まってるだろ。
    当たり前のこと聞くなよ。」
 
  「ははは。そうだよな。」
 
 好雄「変なヤツだなぁ。
 
    !!!!!
 
    おい!雄吾!後ろ!!!
    あぶな。。。。。。。」
 
 「ん????」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  ドカッ!!!!!!!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 「いったーい。」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 にぶい人とぶつかった音と
 共に女のコの声がした。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
109-0951_IMG.JPG
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
   !!!!!!!!!!!!!!!
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  か、かわいいーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!
 
 
 
 
   
  
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 鏡「ちょっと!突っ立てないで起こしてくださる??」
  
 
 「はははははははい!!!」
 
 
 俺はその女のコを持ち上げ、起こした。
 するとその女のコは俺の顔をじろじろと
 見てきた。
 
 
 「ごごごごごごめんなさい!!!!」
 
 
 鏡「。。。。。。。。。
   まあいいわ。許してあげる。
   あなたお名前は??」
 
 109-0952_IMG.JPG
 
 「お、俺??
  お、俺は穴吹雄吾って言います!!!」
 
 鏡「ふーん。穴吹君ね。
   覚えておくわ。
   また会いましょう。
   ほーほほほほほほほほ。」
 
 109-0953_IMG.JPG
 
 そう言い残し女のコは去っていった。
 しかし、そのコが去った後も俺のドキドキは
 止まらなかった。
 
 
 好雄「おい!雄吾!大丈夫か!!」
 
 「。。。。。。。。
  へ???
  あああああ!大丈夫だよ!!!」
 
 好雄「変なヤツだなぁ。
    今のがあの有名な鏡未羅だよ。
    ファンクラブまであるらしいぜ。」
 
 「鏡さんかぁ。。。。。。」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 今日俺は好きなものを見付けた。

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