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どうしようもない僕に天使が降りてきた。

  • Posted by: 連射太郎
  • 2006年2月26日 01:16

 1995年 5月8日 月曜日
 
 
 き、きつい。。。。
 
 
 さすが野球名門校。
 毎朝6時から練習が始まり
 授業をはさみ、放課後は夜9時まで練習が続く。
 土日は練習か遠征。
 もちろんゴールデンウィークなどない。
 毎日練習だった。
 ゴールデンウィーク中、好雄にダブルデートに誘われたが
 練習と重なったため、断わらざるを得なかった。
 くやしい。。。
 
 しかも俺のポジションは球拾い。
 ボールに触らせてもらうことはできず、
 ひたすら球拾い→走りこみ→筋トレのループである。
 精神的にもつらい。。。
 最近は夢の中でも球拾いをしている。
 
 そして
 疲れ、ストレスの量に比例してオナニーの回数は増える。
 練習とオナニーによる疲れで
 最近の俺は倒れる寸前であった。
 
 
 キーン!コーン!カーン!コーン!
 キーン!コーン!カーン!コーン!
 
 チャイムが鳴り、授業が終わる。
 最近はこのチャイムの音がうらめしい。
 
 はぁ。。。
 
 しかし
 疲れている自分とは裏腹に
 自分の足はグランドに向かう。
 習性とは本当におそろしい。
 
 
 
 
 ユニフォームに着替えグランドに出ると
 一人の女の子がきょろきょろしていた。
 
 「あの、野球部の方ですか??」
 
 「ま、まぁ。。。一応。。。。」
 
 「新しくマネージャーになった虹野沙希です。」
 
  107-0772_IMG.JPG
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
    (か、かわいい。。。。)
 
 
 
 
 
 
 
    バチーーーン!!
 
 
 
 
 
  赤い実はじけたという表現が適当かもしれない。
  はげしい胸の痛みに襲われ
  なお胸のドキドキが続く。
 
 
  野球部の女子マネージャーは3人だった。
  2年生の谷村涼子先輩
  3年生の塚田真美先輩、北東あきら先輩
  の3人だ。
  しかし、彼女らはその容姿から
  野球部員達からはそれぞれ
  タワラ、ゴリ、ケバ嬢とよばれ
  3人をまとめて
 
   「デルタ」
 
  と呼んでいた。
  
  このマネージャーの不作は野球部員の
  指揮低下につながっており、
  中学時代に地区大会ベストナインに選ばれた
  西敏広なんかはかわいい女の子がいると
  いう理由で水泳部に転部してしまったくらいだ。
 
 
グランドに来れば毎日こんな子と会えるなんて。。。
  俺が村上直樹ばりに自分の世界にひたっていると
  虹野さんは続けてこう言った。
 
  「甲子園を目指してがんばってね!」
 
  107-0773_IMG.JPG
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
    バチーーーーン!!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
     うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
     目標:甲子園
 

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