キャッチコピーをつかまえて・・・。

『キャッチコピーをつかまえて』

それは、溜まってきた積みゲーを整理をしていたときのこと。
「おっ、これ面白そうに見えてきた。やってみようかな。」
ゲームのパッケージ裏の魅力に取りつかれた私は、
整理そっちのけで、優れた”キャッチコピー”探しに夢中になっていました。
昔、ゲームセンターCXのミニコーナーであった企画を拝借して、
今回は特別企画！
『キャッチコピーをつかまえて…。』というコーナーをいたします。
これは、メーカーがゲームソフトの裏に書き綴った、優れた”キャッチコピー”を発表する、おちゃめな遊びです。

～正統派キャッチコピー３選～

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そろそろ世界を救うのにも飽きてきた。
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『ソフィーのアトリエ～不思議な本の錬金術師～』
黄昏シリーズが終了し、新たな”不思議シリーズ”の幕開けとなった本作。
主人公が一人に戻り、しゃべる本の少女プラフタを人間に戻すため旅に出る。
この捻くれたキャッチコピーは、一風変わった作品によくあるが、
アトリエクラスの大作でつけられるとシビれますね。

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メタルギアが、キレた。
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『メタルギア ライジング リベンジェンス』
このキャッチコピーひとつで、今までのメタルギアとは全く違うとわかります。
プラチナゲームスとタッグを組み、斬撃アクションとなった本作。
今度のメタルギアは”斬れる”ことを強調しつつ、
“キレる”の意味をどうとるかによって意味合いが変わる上手い言葉です。

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生きざまを、武器にしろ。
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『三國無双4』
無双シリーズのキャッチコピーはどれもしょうもない。
しかし、なぜか三國無双4だけ秀逸という謎キャッチコピーです。
4から何か変わったことがあったかな・・・？
奇しくも、4から急激に面白味が欠けたというイメージがあるなぁ。

 

 

～素敵なキャッチコピー3選～

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その刑事には危険の予感と火薬の香りがつきまとう。
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『ダイナマイト刑事』
おれの　ぶきを　しってるかい？
モップ！はしらどけい！コショウ！
きょうもじけんだ　ダイナマイト！デーカー！！
キャッチコピーも、すてきですやん。

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道しるべは、彼女の笑顔。
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『ラビリンスの彼方』
キラキラと輝く素敵なパッケージに、ヒロインの振り向き笑顔。
独特の世界観での唯一の心のよりどころは、彼女しかいない。
このパッケージの出来は本当に素敵です。
もちろん、ゲーム本編も大好きでした。

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猟奇の華咲く事件には、可憐な少女が良く似合う。
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『御神楽少女探偵団』
大正時代感の強い、文学的なキャッチコピーです。
さすがに大御所作品の“太正桜に浪漫の嵐”には敵いませんが・・・
HUMANはキャッチコピーはなかなかいいものが多い。
ムーンライトシンドロームの“静かな狂気、癒しの刹那”も好きです。

 

 

～個人的に好きなキャッチコピー３選～

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涙に意味を与えてあげて。
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『クライスタ』
シャフトがアニメーションを担当した、泣いて戦うARPG。
フリューのRPGは、作品ごとにテーマ性が非常に強いのが特徴。
そのため、キャッチコピーにも破壊力があります。
ロストディメンションの”仲間を消せ、世界を救え”とか。

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女の子だって冒険したいっ！
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『英雄志願』
これはもう、たまんねえなぁ。
女の子主人公RPGをテーマにサイトやってる、私の心の叫びじゃよ。
本作は冒険者がみんな女の子という、まさに理想のRPG。
この直球キャッチコピー、他の作品も見習ってほしいですね。

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超・燃ゑる
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『熱血親子』
この何とも言えないキャッチコピーの感じ・・・もしやクソゲーか？
と思わせる、巧妙なキャッチコピートリックを放つバカゲーです。
キャッチコピーのフォントは熱血すぎるゴシック調。
“ゑ”の文字がゴシックにしかなかったという説を推したいな。

最後にベスト3を発表したいと思っていますが、ここで小休憩を。
今回の調査で、パッケージ裏にも色々とあるんだな～と感心しました。
特に、メーカーによってセンスの違いが如実に出てるものですね。
個人的に上手いと感じたのは、アトラスとコナミ。
アトラスはダークな世界観の作品で本領を発揮します。
イラっとさせられるのは、スクウェア・エニックス。
FF7に至っては社名ロゴだけという”自信あるアピール”がウザい。
バンダイナムコは論外。ほとんどいいのがなかったです。
（でも倫敦精霊探偵団のキャッチコピーは優秀です）
さてさて。
はたして、ダメなキャッチコピーとはどういうものなのか？
そこで・・・

 

～ダメなキャッチコピー３選～

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100万人が泣いた！
菅野ひろゆき（旧名：剣乃ゆきひろ）感動の最新作。
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『エクソダスギルティー』
大きく出すぎるという失態を犯した最低のキャッチコピー。
こんなこと書いてあるパッケージを手にとって買うか？
全米でも泣かしてろ。

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違いのわかる男達に。
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『トライジール』
キャッチコピーの盗作はいただけませんな。
これは、ネスカフェゴールドブレンドCMのキャッチコピー。
逆にいさぎよさすら感じさせる堂々としたパクリっぷりです。

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撃ちまくれ！　助けて～　ボーン
出口はどこだ～！　ドキューンドキューン
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『MDK』
顔面を銃に改造された主人公を操作するアクションゲーム。
キワモノ洋ゲーのローカライズ版なだけに、こうなる。
洋ゲーのパッケージってだいたいクールだが、このクソダサぷりよ。

以上。
残すは私の選んだ大賞キャッチコピー作品を紹介します。

 

～ベストキャッチコピー３選～

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時は、待たない。
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『ペルソナ３』
これは意外でした。シャレオツ路線に変更してしまったペルソナ3。
なのに、パケ裏のキャッチコピーはこんなにも硬派だったとは。
アトラスは本当にキャッチコピー作りが秀逸です。
『魔剣X』　”人を操る剣、天をも斬る。”
『デスピリア』”深層心理に潜む真実―。表層心理の虚偽―。”
『女神転生Ⅲ』”その心、人間か　あるいは悪魔か ―。”
どれも素晴らしいが、P3のシンプルさが一番好きです。

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理想(きみ)を壊して現実(じごく)へ帰る
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『カリギュラ』
中二病感まる出しのように感じるキャッチフレーズ。
独特の世界観と、発売前からミスリードを狙う仕掛けの数々。
プロデューサー山中氏が手がけた巧妙なキャッチフレーズです。
理想を（きみ）と読ませるのは、バーチャルアイドルのこと。
彼女を倒すことで開かれる先にあるのは、現実世界。
そこは、主人公たちにとっての”地獄”であるという意味です。
複雑難解なキャッチコピーとしては、トップレベルでしょう。

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そらをみにいく。
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『ブレスオブファイアⅤ ドラゴンクォーター』
これは参りました。
あまりにもシンプルなのに、心を掴まれてしまった。
ご存じ、ブレスオブファイアの最終作です。
ふとこのパッケージを見たことで始まった、キャッチコピー探し。
今までのBOFの世界観を脱却し、近未来感が増した本作。
それ故に、私は５をプレイせずに詰んでいます。
しかしどうでしょう。
このキャッチコピーを見て、急激にやりたくなってきました。
「そらをみにいく」とはどういうことなのか？
気になって説明書を読んでみました。
なるほど、そういうことか。
やらないつもりのゲームをやってみようという気になりました。
これが、キャッチコピーの”力”なのでしょう。

―　エンディングまで泣くんじゃない　―

ゲームのキャッチコピーの歴史は、MATHERのCMから大きく動き出した。
ゲームのみならず、配信という形式に変わり失われつつあるパッケージ文化。
“文字”だけで魅了させるという、日本独特の発明といえよう。