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一年生になったら。。。

  • Posted by: 連射太郎
  • 2006年2月24日 00:36
俺、穴吹雄吾。 この春から私立きらめき高校に通うことになった一年生だ。 107-0741_IMG.JPG 夢はもちろんプロ野球選手!!  プロ野球選手になって女の子とデートして  それで、それで  。。。。。。。  女の子と手をつなぐんだっ!!!    こう見えても中学3年生の時に地区大会で   ホームラン王になったこともある。  このきらめき高校を選んだのもこの学校が野球名門校だからだ。 でもこの学校を選んだ理由はそれだけじゃない。。。  俺の中学時代のあだなは「するめ」だ。  生まれてはじめてエロ本を買った日、  俺は徹夜でオナニーをした。 翌日、朝、風呂にも入らず、パンツも換えずに  そのまま学校に行くと  クラスの女子が騒ぎ出した。  「なんかすごくイカくさくない??」  「どこから匂ってるんだろ??まじやばくない??」  「。。。。。。」  「穴吹だっ!」  以来、俺のあだなは「するめ」になった。  たしかにあの日の俺はイカくさかった。  俺はこのあだなが嫌いだった。  こんなあだなじゃ例えプロ野球選手になっても  もてないからだ。  このきらめき高校には俺の中学から進学するヤツが  少ない。  だからこのあだなで呼ばれることもない。  これがこのきらめき高校を選んだもう一つの理由だ。  今日は入学式!  昨日の夜、生まれて初めて眉毛をいじった。  坊主頭にするのに床屋じゃなくて美容院にいった。  頭にジェルもつけてきた。  「するめ」だった頃の俺はもういない。  今日から俺の明るい未来が始まるんだ!  新しい生活に胸を弾ませ、このきらめき高校の校門をくぐると  クラス分けの表が貼ってあった。  (中学同じだったヤツがいませんように。。。)  祈りながら目をクラス分けの表にやると  早くも高校生活一つ目の幸運が舞い降りた。  中学同じだったヤツは一人もいない。そして。。。  なんと、俺が密かに狙っていた藤崎詩織と同じクラスだったのだ!  詩織はかわいくて、頭がよくて、そして、おっぱいがきれいだ。  家が隣同士で、小学校も一緒。  小学校5年の時、体操着を着た詩織のまぶしい姿にときめいた。  初恋だったね。今思えば。  中学は別々だったが、以来俺は詩織が気になっていた。    なんてラッキーなんだ!高校生の俺には神が降臨してるぜ!  あと知ってるやつは「田中浩二」くらいかなぁ。  田中は家が詩織の家の隣、つまり俺の家とは詩織の家をはさんだ  位置関係になっている。  にも関わらず、俺と田中はほとんど面識がない。  小学校では同じクラスになったこともないし、中学から  田中は私立の中学に行ってしまったからだ。  あいつ、中学高校の一貫校に行ったのに  どうしてこの学校に来たんだろう??  わからないけどなんかあいつとも少し運命を感じるなぁ。 校長の話で爆睡してしまったものの、無事入学式が終わり、  俺は教室に入り席に着いた。  俺は田中の後ろの席だった。  (こいつ、しばらく見ない内にすごい髪型になってるなぁ。)    まだ、クラスに友達もいないし、特にすることもなかったので  詩織を遠くからぼーっと眺めていると  隣からやけに高いテンションの声が耳に入ってきた。  「よう、お前ら!何しけたツラしてんだよ!」 107-0758_IMG.JPG  振り向くと笑顔でさらにこちらに話しかけてきた。  「俺、早乙女好雄!よろしくな!」  「俺は穴吹雄吾。こちらこそよろしく!」  「前のお前は??」  「俺は田中浩二。」    (早乙女好雄かぁ。。。悪いやつじゃなさそうだな。)    しばらく三人で話した。  とは言っても俺と好雄、田中と好雄が話していると  言った感じで俺と田中が特に何かを話したといった  わけじゃなかったけど。 どうやら好雄も彼女がいないらしい。  気が合いそうだな。    そうそう、俺らが話している間に一人の生徒が遅れて  教室に入ってきた。  好雄の話によると、彼は財閥の御曹司で伊集院レイと言って  この辺じゃ有名なヤツらしい。  でもまあ俺は男には興味がない。 今日は授業はなく、自己紹介とクラスの委員を決めただけだった。  俺は体育委員になった。  委員といっても体育の授業の前に体育館の鍵を開けたり、  ボールを出すといった具合で大した仕事はない。  自己紹介もそつなくこなすことができた。  上々の滑り出しだ。  自己紹介の間、好雄は何やら必死にメモを取ってた。  後で見せてもらうと、好雄のメモ帳には  名前、電話番号といったものから趣味やスリーサイズといった  女の子のあらゆる情報が書かれていた。  変わった趣味だなぁ。  やはり、ヤツには俺と同じ非モテの香りがする。  「今日はいろいろあったなぁ。」  家に帰るとかばんを投げ出し、ベッドに横たわった。  ちょっと疲れたけど、詩織と同じクラスだし、  早速友達もできたし、自己紹介もうまくいったし、  いい高校生活のスタートが切れた。  そういえば好雄がこんなこと言ってたなぁ。  「卒業式の日に女の子から告白されてできたカップルは   永遠に幸せになれる。」  カップルかぁ。。。  いい響きだなぁ。カップルっていったら  手をつなぐだけじゃなくてあんなこともこんなことも。。。  でへへ。。。    こうして俺の高校生活は始まった。 107-0745_IMG.JPG        

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