退魔心経
製作会社 あらやん様(個人製作)
価格 FREE
プレイ時間(約) 2〜3時間(プレイ中)



ストーリー解説


悪行を働く御偉いさんをイジめるのが趣味という、
悪趣味な正義感を持つ旅坊主の「王道」だったが、
その力の強さが災いしてか悪人を退治するのも、
ほとほと飽きてしまった。

そこで王道はターゲットを妖怪に絞り、
農民を苦しめる悪の親玉
ヌラリヒョンを始めとする妖怪を退治する事に自らの力を費やす事を決意する。

これはそんな少し捻くれた愛を持つ破戒僧王道のお話し。


ゲーム紹介
鮮やかなCGとスルスル滑らかに動く、
抜群の操作性に加え執念とまで言える、
製作者の作り込み加減がビリビリ伝わってくる、
秀作フリーゲーム。

PC系の雑誌を手に取れば、
まず良作ゲームとしてフリーゲーム紹介記事の中に
紹介されてる事でその人気加減も伺えるかと。


クエストと呼ばれるデーター化されたストーリーファイルを、
開発者様のページより小分けにダウン出来るという、
アイディアも素晴らしい。

今回私がプレイさせて頂いたのは、
第一章の風の声というストーリー。




で、プレイしてまず感じたのが、
結び目を説く楽しさ

プレイするまでアクションベースの数値化された、
ARPGかなと思ったんだけど、これがどうも違う。



これは推理アクションです。
何と


ホント面白いですよ。



日常の行動に例えるならそれは、真暗闇の部屋の中
触感の感知を元に身の回りにある物を頼りに動きながら
電気のスイッチまでを除々に辿る。
そういう感覚。

マリオ形式のアクションなんかじゃ、
普通目の前にあるものを考えて進む必要が無く、
崖があったらジャンプで飛び越えればいいし、
敵が居れば倒すか避けて、って感じで、
進行パターンに条件が無いんだよね。
7面のクッパは別として


で、この作品の中から進行条件の例を出すと、
手が届かない場所がある時、
そこに地形・持物を利用して進む道を自ら打開する、
視覚とは別にある場所を探索する条件があるの。

ボタンを押して淡々とトラップを抜け行く操作性の良さと、
広く無駄の無い構築の練られた妖気漂う洞窟内部。

場所に詰まったのなら村に戻り、
人々との会話から謎に対する情報を受け取り、
絡まった場所へのルートを明らかにしていく。
その感覚は正に推理の持つ楽しさ。

ただボタンを押すだけでは先に進まない、思考のアクションの数々。
この感覚はアドベンチャーのフラグ立ての作業にも似ている。

 


そこに交わる空気の素となる世界観の演出も
輝きを持つ工夫と遊びが感じられる。

これは仕事という任を請けず、
作品の主張を前に出せるフリー作者ならではの、
妥協の無いコダわりの賜物とも言えますね。

製作者サイト様で実施されているスコアランキングで
ネットを介してのプレイヤー同士の交流が図れるのも、
アットホームな遊び心があって個人的に大好きです。

 

 
 
毒のある個性が楽しいキャラの魅力的な癖台詞の数々。

 

 
 

製作者様のページではリアルタイムでスコアランキングが開催されている。
このゲームの楽しさを感じる為にも是非プレイ参加してほしい。

 




敢えて指し示すべき短所は特に無く、
一ユーザーの作品向上の願いを込めて
言わせてもらうとすれば、

それだけでも絵として十分通用する程
高レベルの妖怪CGに対する効果音の演出が薄い為、
雰囲気が最大限まで活かしきれて無いと感じた事。

 

 



ぐらいで、後はBGM・世界観含めて十分市販レベルでしょう。
大作ゲーム対象にしても十分対抗出来る事として


個人製作でここまでバランス調整取れるなら
メーカーの開発力加えて世に出せば、
兵器になりそうな作品ですよホント。



本サイトで公開されてる作者様のプロフィールや、
情の篭った重みのある詩等からその御人柄を覗くだけでも、
その物作りに対する思念の高さや、
魅力的な御人柄が垣間見えますね。
ゲーム作りに限らず、実に素晴らしい才に恵まれた方です。

これからの創作活動の益々の活躍を応援してます。
頑張って下さい。


採点表
最高5ポイント

ゲマニ推奨



グラフィック



サウンド



バランス



ストーリー



アイディア



中毒性


連射のつぶやき
織田無道が逮捕された時
アルケミストさんが鼻息荒くして


俺の友人の自宅回りを毎日ジョギングしてた

と、知らせてくれた。

後、ポルシェに乗ってたという噂も聞いた。


記入日時 2002/11/11/13:36:44  No.55
記入者 サイトURL