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ゲーパロ4コマグランプリ ( 4コマコミック )
A5版   カラー・モノクロ   P 各巻110〜130   ★★★★ g  \ 580
発行: 1994年〜1997年

同冠名でも様々なゲームの公式二次創作集が出てるけど、
これはその系列の中でも出色の出来栄え。
一番疑問なのは、ブックオフで各巻「100円」でマトめ売りされてたり、近所の家の庭先に新聞紙と一緒に回収待ちさせられていた扱い位。


本の構成は同系列の他書と同じ作りで、
一冊内に複数の作者が集い
十人十色の作風で原作のゲームをイジり倒すというもの。

この本の特筆すべき点は、
参加陣営がSNK黄金期における一番コアな頃のゲーメスト(現在休刊)読者コーナーの参加者という事で、アーケードに関して深い造詣のある80〜90年代の同人作者が数多く参加しており、どのネタも完成度が高くて、病的に面白いです。

  
   




各漫画共にゲームキャラに対する偏見が健康的に歪んでて、
今のフェチズムに走った同人市場より
二次元に対するポジティブさを感じさせてくれます。


先にも挙げた通り古本屋なんかだと大体100円平均で
今でも売られてるので見つけた方は是非試し読みを。
アイレムがゲームに関係ない下手な動物の絵描いてたりして笑えます。
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ゲーム音楽 ( ガイドブック+ゲーム年表 )
文庫   カラー   P 159   ★★★★ g  \ 1500
発行: 1999年 5月10日

ファミコン初期(1984)〜ソニー全盛期(1998)までに発売されたゲームを
「ゲーム音楽(BGM)」という、ゲームから切っても切り離せない演出分野に視点をあてて、
その15年間内に発売された作品を歴史別に6つの分野分け
曲の収録されているサウンドトラックとゲームの画像を添えて
全159ページに亘り紹介していく
マニア御用達のゲーム音楽ガイドブック。

ページ途中に入る西暦年表には
歴史に残る人気ゲームの発売日と
その時代に起きた「事件・イベント」等が表記され
その時代の風潮とゲームの歴史を照合出来る様な仕上がりになっている。




こうした短期間の中とはいえ
作品としてのゲームソフトの世代構図が丁寧に記載されてる
ゲームブックは個人的に見ても非常に貴重。

本書に記載されてるレビューテキストも
1ソフト1/2ページ内で各短く紹介されながらも、
起承転結が切れ良くマトめられた非常に読みやすい文章で
読んでて参考になりました。






また、タイトル名からしての通り
ページデザインもシンプル・イズ・ベストって感じで
構成にまったく隙を見せませんっ。



今だと恐らく古本屋での入手になると思いますが、
中古でも1000円位までなら出して損の無い内容なので
目にした方は是非購入を。
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プレイステーション大ヒットの真実 ( 業界本 )
文庫   モノクロ   P 219   ★★★ g  \ 1200
発行: 1998/7/15

何とも手前ミソなタイトル名だが
現在も業界の王者だから、
と納得するしか無いソニー『プレイステーション』(以下 PS)の伝記。

スクウェア(現:スクウェア・エニックス)
がFF7ごとSCEに移転し大ヒットを収めた翌年
デジキューブで乗りに乗ってた98年次期だけに、
その王者っぷりが本書の随所から香り立つ。

と、
単に手前味噌なホームビデオ的著書かと言えばそうでは無い。

内容の方は、
それまでゲームに関しアマチュアであったソニー陣営が
94年のPS発売を機に王者任天堂に立ち向かい
ビジネス的観点から業界の価値観に切り込みを入れ、
セガを含めた『ハード接戦』や『価格競争』といった修羅場を掻い潜り
勝利を収めていくまでをドキュメントタッチで書き綴った
緊迫感ある内容になっている。


本書から面白い話を一部抜粋させて頂くと、
ソニーがをPSを発売する94年時
同時期に電化製品として業界に参戦してきた、
松下電気『3DO』や『ピピンアットマーク』といった
【今ハード名出してパッと反応出来る奴居るのか?】的、極マイナーなゲームハードが『高スペック製品』
としてライバル視されていた事。

これは現状のSCEからすれば考えにくい事実だが
本書の内容から見ると、
PS以前までSCEは『業界のアマチュア』であり
後押しに強いソフトの権利を所有して無い事から察するに、
恐らくは「揺ぎ無い任天堂」より、
『ライバル製品』に対策を練る程の余裕しか無かった事が理解でき、
この辺、短期間ながらもSCEの下積みが垣間見える。






価格設定を見誤った松下3DOを煽る新聞記事。
弱肉強食+業界の厳しさを思い知らされる1コマ。

本書に出てくるソフトについても
行下のスペースで詳しく解説がされており、
ゲームユーザー以外にも見やすい工夫が施されている。









また、これはネットや業界内部では有名な話となってるらしいが
ソニーはPS発売まで、それまで業界の根元として
君臨していた任天堂と提携契約を結び
「PSX」という名で共産の新ハードの開発を予定していたが、
内部決裂により結局ソニーが独自で新ハード開発を決行したとの事。

その後、発売に踏み切られたPSは、
当初「ハードの月産3万台」という極少売上を目安としてたというのに、その後の全世界1000万台突破を思えば、正に勝てば官軍である。



こうした内部事情他、ソニー前線以前の3強
『メガドライブ』『PCエンジン』『スーパーファミコン』
等の接戦模様がそれぞれ【ソフト】【ハード】共に
丁寧な解説付で掲載されているのも、
ゲーム情報を史学的に詳しく求める
マニアなユーザーにとっては嬉しい仕上がり。






もはや目にする事は不可能になった
幻のSFC接続型CD-ROMシステム。

結局SFCはその後もロムで通されたが
当メーカーを含め現在は主流メディアになってる辺り
何とも皮肉っぽい。







等々、他にもソフトを仕入れる問屋からの流れ作業の詳細や、
中古問題についての論争をTheBESTシリーズの発売効果で和らげた等、
【ハードの解説】【内輪もめ】に留まらず、
企画や商品を立ち上げる際の参考書としても
非常に役に立つ名書だったりもします。

(少なくとも最近ゲームに興味の無い俺でも
戦国時代の一説覗いてるみたいで楽しかったです(笑))





という訳で、ちょっと人とは違う知識を頭に入れて彼女に自慢したいうんちくゲーマーや、
業界人を気取って電車の隅でコッソリとゲームトリビアを繰り広げたいなんて方は是非どうぞ。

繰り返しますが、普通に読んでも面白い本なので
ゲーム好きじゃない方にもお勧めです。
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幻想動物事典 ( 図鑑 )
辞典   モノクロ   P 374   ★★★ g  \ 2500
発行: 1997 5-3

小説や神話、都市伝説、宗教の説から派生した、
古今東西、世界各地に生息すると噂される幻想動物、

「妖精・魔物・天使・悪魔・守護神・疫病神」
(閻魔(えんま)・ゴーレム・アラブの精・ゴブリン・

等、種々様々の生物・霊魂を300ページ超に亘り
イラスト・コメント付で完全網羅している、
オカルト・心霊マニアには堪らない変り種図鑑。


普段、私達が「アニメ」や「ゲーム」の中で
何気なく目にしてるキャラの原型なんかが、
立証が確立されてる定説に従い正確かつハッキリと明示されてるにも関わらず
本書独特のオドロオドロしい画風や、生々しく現実味ある表記により、
それ等の作中で描かれているコミカルなイメージとは180度食い違って掲載されており、
パラパラ目流ししてるだけでそのギャップに笑わされっぱなし。


また、物や植物に住み着く「精霊」も余す事無く紹介。
便所に住み着く「厠神」や、読みを誤ると危険な「金玉(カナダマ)」には脱帽ものです。
(カナダマ見た目マンマだし^^;)











また、本書を読んでいく内に解る事で

「それぞれの種族に階級制度があったり」
「人と仲の良い魔物が居たり」
「元々は人だった生物が怨念となり具現化した物」

等、完全に仕切られた善・悪の境が無い辺りに
人間社会との共通点が垣間見えて「幻想動物」と言いつつも、
本書に掲載されている彼等にまつわる俗説は
どこか人間的なユーモアに満ち溢れてて読者を楽しませてくれます。


事実は小説より奇なりというか、これは、
「幻」とされてる生き物でも、きちんとした情報源辿っていけば、
元来信憑性のある怪奇現象だったって事を物語ってんでしょうね。

総勢1000種類に亘る幻想動物を探求し夢ある図鑑としてマトめ上げた、
著者の草野巧氏とイラストレーターのシブヤユウジさんに敬服です。




(タイガーマスク)
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DiskStasion別冊 i miss you ( 音楽情報誌 )
A4   カラー   P 114   ★ g  \ 廃
発行: 1997 11-21

ゲーム情報が皆無のプレステCD@ROM付音楽情報誌。
今は亡きコンパイル社の出版雑誌だったらしいです。


吉田拓郎の偉人伝や、
マイメロキティーちゃん
と、言った女の子向けグッズの紹介記事。

そしてナルシスズム爆発の
人気ヴィジュアルバンド紹介記事等


紙面の端々まで なんぴとたりともゲームを感じさせない
そのミュージックシーン加減は
ぷよぷよや魔導物語関係のミニゲームを
期待して買った購買層に理不尽な疑問を投げかけてきます。



そんな本誌中の個人的なお勧めはコンパイル専属ミュージシャン
(今はどうしているのか)
「田中克己のタイランド探検記」








Mr - 100円





ちなみにオマケCDROMでは
布袋寅泰

及川光博

といった豪華顔ぶれのPV映像が
見たくも無いのに御覧頂ける仕様に。

重ねて伝えますが ゲームは一切入ってません
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コミックVOW ( バラエティ書籍 )
コミックサイズ   モノクロ   P 219   ★★★★★(偏見) g  \ 777
発行: 1994 2-20

バルサンたいて煙幕を作り、
保護色として土をボールにかけ擬似魔球を体験する、
ドリームボール実現計画


漫画史上最大の高校生
大豪院邪鬼氏の身長
を科学で解明する漫画界の巨人データ。


そして巨人の星「花形満」の立体フィギアを置き、
その不条理な髪型にツッコミを入れまくっているという、
一般人にとっては手にする事すら危ぶまれる表紙カラー。


上記以外にも非常に下世話な企画のオンパレードがズラりと並び、
目にするだけでは幸せな気持ちになれる2次元メディアの国宝書籍です。


投稿者のコメント一つとっても非常に吟味されていて
それ含めて一冊の本としてマトまる程素晴らしい出来。

妄想を情熱でリアルに追求する姿勢には
読者側も一つの笑いを通り越して
ある種の哲学を訴えかけられる事請け合い。


独自の着眼光らせて猥雑な物の中から隠れたセンスを見つける
投稿陣の宝探しみたいな好奇心がこの本には溢れてます。





宝島独特の敷居の高さが、
さながら感受性の大御殿の様な風格を醸し出すっ。

ただ、ディープなネタが多いだけに、
どれ程ついていけるかで面白さに区切りがつきそうな感は有りますが、
それでも視覚的な面白さが驚異的なので
殆ど元ネタ気にせずサクサク読める事はウチが保障します。

また、内容も他の宝島書籍に比べ
比較的万人向けっぽく仕上がってるので、
この単行本を入門編とし試読してみるのも
感性に新たな開拓の兆しがきていいんじゃないでしょうか。

ツボに入ればとにかく爆笑もので
日頃抑えている笑いの核を爆発させる
マニアご用達のバカハンドブックになる事間違いなし。





そして我等が「あらし」は相変わらず的に。
すがや先生大好きです。



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ファミコンオールカタログ91(ファミマガ別冊付録) ( 雑誌付録 )
文庫サイズ   オールカラー   P 378×2   ★★★★ g  \ 無料
発行: 1991 5-10

連射太郎宅の本棚を整理してたらなんか懐かしいものが出てきまして
これまた商業誌じゃないんですが(^^;

その昔
有名どころゲーム誌として他誌と1、2を争っていた
ファミマガという雑誌の別冊付録。

内容はそれまでに発売された
全787本のゲームソフトそれら等を


オールカラー+
全ソフト コメント満載


で、2冊に分けて紹介し尽くしているという
もはや付録ならぬ
大型ガイドブック
の様な代物の片割れを発掘したんです。


91年つーとまだソフトが全発売されてないので、
当時の時点ではまだ「オールカタログ」と呼べる代物ではないのだけれど、
それにつけても 全787本のソフト を、
ファミマガ編集者の切り口豊かなレビュー付で
付録にしちゃう尽くし方は見ているだけで息切れ寸前。


そんな豪華付録を



そういや、当時私が唯一定期購読していたゲーム雑誌だったなあ…



と、懐かしい気分にひたりつつ
80年代雑誌特有の猥雑でサービース精神豊かな紹介記事と
6項目に分けられた小数点区切りの点数採点を眼にし
過去の臭いと空気を視覚に感じながら、
一時のタイムスリップを楽しんでました。


  



レイアウトの隙間に入る挿絵イラストも
いい感じにレトロさを醸し出していて
見ているだけでホンワカ和み系。
時代先取りです。
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熱中!ゲーム読本 ( バラエティ雑誌 )
子ぶり   モノクロ   P 192   ★★★★★ g  \ 1000
発行: 1999 11-15

この本は、とにかくプレイした者を虜にし、
心を熱くさせる情熱の名作を
編集者のプレイレポートを元に熱く語る
心づくしのゲーマーガイドブックです。

一文一言、取り扱ってるタイトルやそれに対する語り口調が
「本当に面白いんだな」っていう
リアリティを感じさせてくれて
見てる者に何か訴えかけてくるものがあります。

以下表題 キャッチの例文



ゲームの本質…それは面白さ
それは誰が見ても面白い



達成感や充足感、
疲労感や意外感
何か一つあれば面白いゲーム



作る側もユーザーもゲームの本質に戻って楽しもう



と、ユーザーの為に本域で面白いゲームを考え、提示する、
売り手に媚びない職人気質な文章に私男惚れ寸前です。


 


また、楽しさのツボをきっちり把握してるからこそ
型の出来た馬鹿が出来るんだなって、
素晴らしいチャレンジ企画に感心させられきり。


アフロでフィーバーつわれたら
そりゃ納得せざるをえません。
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東京オタッキースポット ( ガイド誌 )
中サイズ   カラー・モノクロ   P 256   ★★★ g  \ 1480
発行: H8 5/25

伊勢佐木町の古本屋で偶然発掘した掘り出し物。
東京の濃ゆいスポットを多数ピックアップ。

「グルメ」「ファッション」「コンピューター」「刺青」等

生活〜バイオレンスに至るまで、多種多様なカテゴリに分けられた
通を唸らせるスポットの総数何と540件分収録。
紙内には当然素敵なゲームショップも多数紹介されています。

俺好みのイカれた
サイバーショップ
が。












また 記事の合間を縫う様にして各ショップの活動の様子が
写真掲載で紹介されていて、
その異様な光景に未知なる世界への好奇心を揺さぶられます


ボディアート NOON店より
ヘソピアスをぷっ刺すの図
見てるだけで痛い








後 オタスポ常連タレントチェックという企画記事の中に
大槻ケンヂさんが足しげく通っている店が記載されていまして
ファンの私としては大喜びです。



癒しの館


ここで氏に出会えたとしても
私に声をかける勇気はありませんが。
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大技林 ( データベース )
百科事典サイズ   モノクロ   P 1256   ★★★ g  \ 1200
発行: 季刊発行

その年までに発売された全てのゲーム名
プラス 裏技が記されたゲーム界の百科事典的内容



画像は連射太郎と海パン次郎がクソゲー対談で
散々ネタにし尽くした
98年版


年度が古いので現行機種向けの参考にはならないと思う
(PS2もドリキャスもまだ出てないしね)けど 98年までに発売された FC SFC MD PCE
ローカルハードも含めて、それまでに発売された全てのソフトの名前が載っているのでオールドゲームのデータベースとしてはこれ一冊で十分。



なんか所どころに散りばめられた、投げやりなソフト名とか文字だけの裏技情報とか
まだプレイしてないゲームの断片的な情報見る度想像力広がって楽しくなりますね。



 

 





サンポールと言われても。
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ユーズド・ゲームズ ( レビュー・批評系 )
小ぶり   モノクロ   P 130   ★★★ g  \ 760
発行: 季刊発売

この本のコンセプトは、

広大な中古市場に埋もれ、歴史の影に身を潜めた
マイナーな名作ゲームをピックアップし
紹介していく
という 正に貧乏ゲーマーにとって涙物な内容。


懐かしの80年代ゲーム群から  
味わい深いナンセンスゲーム特集まで



一般的に中々目に出来ない
お宝・マイナーゲームの発掘レビューが秀逸

購入時の探索記録を目安に
難易度がつけられている辺り、
個人で探す時の参考にもなります。




また、名は売れているけど実際大衆にはプレイされていなさそうな
メジャーの次点的作品を文化の通過点として重要視するところ等、
そこいらの雑誌に無いゲームの史学的な教養文もあり、
軽く目を通すだけでかなり勉強になります。

文章構成や題字のキャッチも綺麗にマトまっていて
目や頭疲れさせる事なくサクサク読めるのも好感度大。


ツマらない中古のクソゲーばかり掴んで泣きを見てるそこの貴方っ
本屋で見かけたら是非購入です。
(ちなみに総集編が売ってるので それ買った方がお得)
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コンパイルクラブ ( 広告PR誌 )
冊子サイズ   カラー・モノクロ   P 68   ★★★ g  \ 無料
発行: 月刊(廃刊 ていうか会社が倒産)

先に行っときますけどこの本商業誌じゃありません。

随分前にゲームショップのレジに会社PR
みたいな形で置いてあった物を頂きまして、
それを

「捨てるの勿体無いしな…」

という貧乏性な理由から、
読まずに部屋の奥隅に放置しといたものを
先日部屋の掃除してた時に本棚で見つけたの
暇潰しに読んでみたんですけど



楽し過ぎます



はい。
自社の話題でやたら盛り上がりを見せる
コンパイル社(故)の空回り具合が
以下の様な形で表現されてますので
とりあえず御覧下さい。









素敵なコンパイル関係者達
クリックすると拡大表示







投稿コーナーも
鬱憤を感じさせるかの如く
いい感じに無秩序状態




骨夫




頭がパヨエ〜ン




ハンサム代表




ハルマゲドン


それぞれクリックすると拡大




流石

根性で1回目の倒産を乗り越えたメーカー

気合の入り方が尋常じゃありません

取っといて良かったです。
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スーパーマリオワールド 公式ガイドブック ( 攻略本 )
ワイド   カラー   P 80   ★★ g  \ 490
発行: 1991 7-10

今回は攻略しない攻略本の紹介という事で。

まず、ページ数が「80ページ」と、この手の本としては極薄な点が一つ。
この薄さで前・後編の2冊に分けるというのも問題.
マップ掲載を考慮したワイドデザインも非常に持ちづらく、
無理して長時間読み続けようとするものなら腕のスジを攣ります。


肝心の攻略といえば、マップ構成の写真の横に、
各ステージ毎「3〜4行」のアドバイステキストが添えられて終了。
例文:マントマリオはアイテムを持ったまま飛べるんだ
等 悔しいぐらい役に立たない情報が誇らしげに掲載

こんなんじゃVジャンプの別冊付録の方が幾分かマシというお粗末な内容。


徹底的に手前ミソな自社特集


さて、ここまでケナしといて、
何故に私がこの本に着目したかと言いますと、
ページの要所区切りに掲載されてる4コマ漫画が非常に楽しい。

やたら似てない桜玉吉のマリオ絵がもう最高。









有無を言わせず井上よっすいー。 目がイッてます。


という事で、攻略ならずとも、
笑えるマンガ
として、私からこの本を推薦書物に挙げてみようかと。

古本で50円だったら買うべき。100円は高いです。
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3DOマガジン ( CDROM雑誌 )
A4   カラー・モノクロ   P 90〜100   ★★ g  \ 1480
発行: 月間発売(廃刊)

超クソゲーのコラムでは渡米した海外ゲーム記者にまで

3DOソフトは米国でもクソゲーの宝庫だよ

と、ハードごとクソゲー扱いされた一部で伝説のゲーム機3DO。

ハードについて説明すると、
ゲーム機としては初の32BITCPU搭載、
その性能を活かした色彩豊かなアニメーションゲームや
膨大なデータ量を使用したシミュレーション作品等を
生産社の松下と提携して数多く輩出するものの、

時勢に逆らった性能の高さ故、
開発コストに比率を合わせた関連機材の価格も半端なものではなく、
ハードの初期モデル5万円強
という上流階級っぷりに加え、
ソフトの平均価格
8000円〜15000円という、
明らかに低年齢層のユーザーを無視した価格設定には、
発売当時度肝を抜かれた。
(ちなみに連射太郎は
その後に出た後期型 3DOTRYを定価購入)



その後3DOは一部の秀作を除き良いタイトルにも恵まれず、
結局業界初の32ビット機という肩書きも無念に、
時代を先走った値段の高い電化製品
程度の印象を一部のゲーマーに残し消え去る事となる。


また、ゲーム製作撤退を機に後継機として
「WARP」製作「Dの食卓2」と共に発売される予定だった
新世代ゲーム機M2も、敢え無く開発中止。

結局Dの食卓2の開発はドリキャスに流れ
「D2」と名を変え発売される事となる。





と、長い説明になりましたが、
雑誌としては全体的に上手くまとまった作り。

新作紹介から自社ブランドのゲーム広告の挿入等、
丁寧な仕上がりになってます。


よく言えば読みやすく
悪くいえば地味


地味な誌面はさておき注目すべきは付録のCD-ROM



こちらの内容は




雑誌発売までに出された3DOの
全ソフト データベースや、




毎回色を変える
珍作・奇作のムービー紹介




3DO名物 株式会社ワープの
飯野賢治氏じきじきのPRムービー



等、充実した内容になっている。




このCD-ROMでは、3DOの特性である フォトCD機能
専用機器を通してフィルムからデジタル化された画像データを見るもの。

を利用した写真コンテストが参加ユーザーの方々の
投稿作品によって繰り広げられており、ここにも注目。

毎回



空気感漂う季節の風景





透明感溢れ出す海外の名所



そして

家族の自慢写真





等、ゲームに関係無い
様々なシャッターチャンスが作品として収録されています。

ちなみにこのコンテストに関しては連射太郎も応募経験があり、
バスケットボールを一人で壁当てし続ける姿を母親に撮ってもらい、
ドッジボール というタイトルをつけ、優勝狙いでそのフィルムを編集者に送りつけたが あえなくボツ。



3DOマガジン1996 1→2月情報号より
第4回フォトコンテストグランプリ入賞作品 祭りの日
子供を見守る母親の暖かい笑顔に注目




結局

何をコンセプトにしたのか、
よく分からない雑誌


だったけど、
自分好みなカルトゲームが多く掲載されてて、
「個人的に好きなハードだった」という恩恵の意も込めて
今回紹介させて頂きました。
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テックサターン ( バラエティ雑誌 )
A4   カラー・モノクロ   P 100〜120   ★★★ g  \ 980
発行: 月間発売

サターン全盛期の1996年、ユーザーの目を惹くべく、
アスキー社が世に送りだしたバラエティ系雑誌。

濃い〜雑誌の内容もさることながら
何より注目すべきは、容量ぶちキリ寸前の付録CD-ROM。

元々PCの娯楽雑誌 TECH Winからの
移行企画的なものが多いんだけどパクりっていう感じは無く、
逆にTECH Winのディープな笑いの根が
サターンのマニアック(失礼)な部分にマッチしてて、良い感じに仕上がってます。

ニンテンさんやSCEとの競り合いで、
ただでさえ余裕がなかったこの時期に
ワザワザ他者の人気ゲームをパロったコント

で、ウケを狙っていくキワモノコント「ポリゴン伯爵」や


身内騒ぎや、業界内におけるバイオレンスな自傷ネタ
で、販売当事編集部を賑わしたであろう「32偶像サタンちゃん」等。


そして極めつけに、TECH Winからの移行企画
しりあがり寿の さるやまハゲの助アワーでは、
本編より
長いエンディングテーマ
が印象に残る、ショートアニメ「宇宙戦艦ニッポリ」や

近日未発売予告
「ハゲの助オリジナルブランド」のゲーム紹介。

また、弟切草を、氏の持つ独特な切り口からパロった
「いたち草」の出来栄えには、
当時筆者のプレイを隣で見ていた海パン次郎も大喜び。

パンツ履かせて下さい
と館の主へ入館許可を乞う名探偵柳屋五郎の勇姿は必見。

ちなみに、しりあがり先生 はげの助アワー一個に毎回5,6個も企画内容設けてやがります。



テックサターン97年1月号より リリーフランキー氏漫画からの名台詞。
ちなみに連射太郎はこの言葉に感動し定価でナイツを購入。
横で見ていた海パン次郎にも異存は無かった。




そして、オリジナルニュース「TBC」では
毎回編集者同士による卑猥なゲーム対決が繰り広げられる。



と、この様に、
どこを取っても無駄だらけ
のこの雑誌。

だが、あえて枠にはまらず、
豊かなボキャブラリを介し「笑い」をゲームに織り交ぜる事で、
他ハードでは見られない空気を作り
世に送り続けたアスキー編集者に私は感謝したい。







ありがとう アスキー



ありがとう 編集部 ばんだーな林



ありがとう しりあがり先生



ありがとう エネミーゼロ









ちなみに復刊ドットコムで単発復刊を申し込んだところ、
何時の間にか記事が消失していました。
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CONTINUE ( マルチメディア電脳誌 )
中サイズ   カラー・モノクロ   P 176   ★★★★ g  \ 930
発行: 隔月発行

表紙をパット見ほとんどファッション誌。
と、騙されそうなほど、
ゲーム誌としては異例ともいえるデザインの本誌。

が、取り扱ってる内容は毒々しいまでの濃さを臭わせ、
コアゲーマーの心を熱くさせること請け合い。


タレントゲーム名鑑

ジャンプゲーム大全

ガンダムゲーム大全


等、カルト色の強いゲーム特集から実力派クリエイターに
真向からインタビューに取り組む

○○を作った男

の文面も、目にしているだけで作り手の意思を感じられ、
一ゲーム愛好家のみならず、人間としても見てて本当に感動させられました。

桝田省治中村光一と言った毎号異なるタイプの
大手クリエイターの登場に誌面への期待感は高まるばかり。


また、


志村ケンの人生についてや

ノリピー最強伝説


と、こう編集陣の価値感から滲み出る笑えるコラムも目が離せない。

これだけ濃い内容にも関わらず
ページデザインは表紙続きに見て違和感の無い、
スタイリッシュな仕上がりになっています。

暖色を中心とした配色の上手さや、
スペースを上手く利用したレイアウトの見易さ。

誌面全体が、トリックアートの様な統一感を持ち、
流し見してるだけでも飽きません。

発売から数ヶ月、発行部数が順調に増え、
「季刊発行」からメデたく「隔月化」となりました。
これは一読者として素直に嬉しい。

ゲマニはこれからもCONTINUEと太田出版を応援し続けます。
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超クソゲー ( クソゲー文庫 )
小ぶりサイズ   モノクロ   P 300   ★★★★ g  \ 1300
発行: 1998 4/2

ここまで取り上げるとクソゲーももはや芸術。
かのたけしの挑戦状の攻略本を作った太田出版が
クソゲーという文化の偉伝書をここに築きあげる。

取り扱っている内容は
超兄貴の製作裏話や製作者もサジを投げたという、
SSの名作エアーズアドベンチャーの問題性等、
他誌では見られない様な濃い内容ばかり。

カルトゲームマニアなら一度は読む価値あり。
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