プッシュ The ボタン

 

VirtualL Announcer System タレアナ

最近、マトまった仕事を終えたお陰で、
自分の時間を使う余裕が出てきたので
使用する機会のなかった給金をマトめて割いて
趣味に使うものを揃え始めてみた。

ソファーにDVD、ゲームソフトから
仕事道具のアプリケーションやシンセサイザー何ぞ。

何より大きな買い物が狭い部屋に、
一層バカデカく映えるソニー製の大型テレビ。


PCのモニター以外そんなにマジマジとモニター眺める事もなかろう、
と思って、6年程前に適当に購入したaiwa製の20インチが
今だ処分先の目処立たず、部屋に放置状態で置かれているが
やっぱ部屋を埋め尽くさんばかりの
サイズにもなると明らかに違う。



ワイドショーなんかで新聞の該当記事にスティックをあてて
担当アナが説明するコーナーあるけど、
わざわざ口で説明してくれる必要ないといった具合に
細かい文字まで読み取れる。

また、「実物大してデカくねーんじゃねーか」
と、高を括って見てたブラウン管越しのボブサップの
余りにもの変わり映えに、
奴が写った途端その生々しいデカさに脅え
モニターから腰が引けてしまう程。

そして、スピーカーの質も変わったせいか
チャンネル回してる時たまたまかかった「踊るさんま御殿」での、
スタジオ内に轟くさんまの声が当社比で10倍は煩い。



と、公共の電波に特にメリットを感じる様な事はあまりないものの、
テレビが大きくなりもう一つ気付いた事がある。
それが番組におけるテロップの存在感だ。


時に、出演者の構図の半分を奪い去り、

時に、該当インタビューに答えるオッサンの小声を
微妙に摩り替えて表示したり、

時に、スタジオの客や視聴者が伝えたがってるだろう
ツッコミ・文句をマトめたり

時に、擬音を表す為に文字が絵になったり等


音や動きだけで伝えきれない情報を
視覚化するその演出は
テレビの枠の中を動き回って止まない。

正に、全てのテレビ番組における影の主役とも言える、
そのシステム「テロップ」について、
一つゲームが製作出来るんじゃないかと一つ考案してみた。



・ゲーム名
《VirtualL Announcer System タレアナ》


■システム

コントローラーの代わりに音声認識システムを使用する。

ゲーム進行は1番組 1ステージ構成、
《バラエティ》《クイズ》《ニュース》等、
各ジャンル毎の番組が用意され、
またジャンル毎にプレイスタイルが異なる。

難易度はA〜Eまで、5ランク。


CGで進行される番組の映像内に
テロップが必要なタイミングになると
画面下に「?」マークのフキダシが現れるので、
プレイヤーはその場面に適した台詞をマイクに向かって叫ぶ。



■CASE 1
「クイズ番組の場合」


問題が解らない出演者が頭を抱えて
困っているシチュエーションでの?フキダシ


《例》

・頭を抱える○○(出演者名)

・今にも泣きそうな○○

・○○後、5秒!間に合うか!?

(この場合テロップと番組内の時間差もポイント判定に入れる)

・時間がないぞ○○

・ヒントは○○

等々。


ゲーム内にはその状況に適しているだろう
「単語・漢字」が問題毎に数百種類プリセットされていて
プレイヤーはその内の言葉をマイクに発生しながら選択して
穴埋め式に一つのテロップ毎をクリアしていく仕組み。

・解答例2

1 A「急げ」B「危ない」C「頑張れ」
2 A「時間が無いぞ」B「命からがら」C「お金がないぞ」
3 A「間に合うか?」B「生き残れるか?」C「生活出来るか?」

以上「1→2→3」の流れで
選択式にプレイヤーがマイクへ応答していき、
1つのテロップを生成する為に3通りの単語要素の構築が必要。
難度の高い問題程、各問題の分岐が複雑化し解答が困難になる。

なので、いくら頑張って喋っても結局判断されるのは、
声の質より言葉選びの勘やセンスが
重要になってきたりするので注意が必要。





■CASE 2
「バラエティ番組の場合」

動きの多いこのジャンルでは、
クイズ番組とはうって変わって
「声色・声量」を駆使し番組中に鳴り響く
「擬音・効果音」等を表現する。



・解答例
「タライの落ちる音」→「グゥオオォォ〜〜〜ン…!」
(5秒)



「お互い噛んで双方向に引っ張り続けた強力ゴムが千切れ
片側の相手に思いっきりブツかる音。」→「ブワッチィン!」
(1.5秒)



「動物初めてのお使い企画で、
テレビ番組に利用される犬が本番中に切れて
カメラマンを噛む時の音。」→「ギャオブっ!」
(0.5秒)


「安岡力也登場」→「大魔神のテーマにのせて鼻歌」
(30秒)



と、叫ぶ文字が各シーン別に表示されるので、
プレイヤーはその文字を如何にして状況に合った感じに叫び、
かつ、指定された秒数内に収めつつ
表現する事が出来るんかが判定基準の要となる。





■CASE 3
「ニュース番組の場合」


このジャンルは単純明快にして最難関。

スタジオ内で記者やアナウンサー陣が談笑してる間、
プレイヤーは「クイズ番組」のCASEにあった
選択式のテロップを挿入してく形で進めていけばいいが、
スタジオから現場のアナが呼ばれてからが本仕事。

アナウンサーのモニターに切り替わり喋りだす
そのアナの口パクに合わせて、
プレイヤーはすべての言葉をテンポ良く
口にして行かなければいけない。





・解答例

「はい、現場の○○です。(一呼吸)
先日、横浜市○○区より逃走した、
○○犯人ですが、依然逃走中の模様です


○○さーん、警察の方はどういった動きを見せているんでしょうか?
(スタジオ内からの呼びかけ。1秒半空白)


(ボタン操作で記事をメクる)
えー、警察の動向なんですが、
現状反抗のあった銀行ATM付近に警備を配置し、
その近辺に位置するデパート・スーパー等
大型店にも各警備を複数名配置し、
店員・来店されるお客に厳重な呼びかけをするとの事です。」


「犯人の犯行ルートの情報は入っていますか?」
(スタジオ内からの呼びかけ。1秒半空白)

(ボタン操作で記事をメクる)
えー…現在、逃走車に乗り
高速に乗って東京方面に逃走中との事で
警察の方もこれから東京へと追跡が流れるとの事です。

尚犯行現場の目撃者からの情報で
犯人は犯行現場近くのアパートの住人で
現場に戻ってくる可能性が高いという事で、
警察は東京への追跡捜査を行う一方、
地元人に対しても警戒を怠らない様
注意を呼びかけているとの事です。

現状ではまだ犯人の詳しい所在地等は入ってません。
情報が入り次第詳しい事をお伝えします。


「ありがとうございました」
(スタジオからの呼びかけ(終了))



という感じ。システムは正に延々と口パクだが、
タイミングや入りの間等が予想以上に困難。
言葉のニュアンスより各言語情報の認識を優先とするので、
完全クリアを目指す場合は棒読みでも構わないので
完璧に指定セリフを喋り通そう。












と、こんな感じです。
ジャンル増やせばもっと色んなシステムで出来そうすね。

どうせ音声認識対応してるんなら、
もっと色々馬鹿になりきって遊べるゲームがプレイしたい。








// レポート製作 //
連射太郎


2004 11/15





Last Update : 2004/11/16