<草原>
「草木・花」生い茂る静かな大草原のド真ん中、
心地良い陽気に包まれた全裸の明彦は、
皮製のソファーにドッカりと腰を落としソファーの
左サイドにスタンドされたシルクハットを被ったバスの時刻表を眺めていた。
明彦「次の学校行きは1時間後か…」
彼は思った
明彦「でも、今何時だろう」
彼は考える内に段々眠くなり心地良い陽気に瞼を閉ざされていく自分を感じた。
明彦「(あー…気持ち良い)」
眠りゆくと共に明彦の体はソファーの奥へと <ズブズブ>沈んでいく。
すると、完全に沈みきったところで目を瞑る彼の前にあの時の老人が現れ、こう言い渡した。
老人
「時間だよ」
その声にハッとし、目を開いた明彦が目の当たりにしたのは
眼鏡をかけた女性
「おおいっ元気かー」
明彦
「あれっ?ヤエネエ」
眼鏡をかけた女性
「アレっ?じゃないわよ、バカっ面下げて。
ホレっ鼻拭いて」
明彦
「あ、ありがと… <ズビズビ>」
明彦は女性に渡されたティッシュで鼻をかむと、
ようやく先程の情景の事実に気付いた。
明彦
「(夢…)」
眼鏡をかけた女性
「ほらっまた鼻水」